eラーニングアワード
受賞企業様一覧
eラーニングアワードで受賞した企業様の一覧です
eラーニングアワード
(日本e-Learning大賞表彰式)とは
「日本e-Learning大賞」とは、日本全国、海外から寄せられる革新的な技術やコンテンツ、eラーニング活用事例の応募作品から選ばれる、 日本e-Learning大賞、経済産業大臣賞、総務大臣賞、文部科学大臣賞、厚生労働大臣賞、その他優れた作品に授与する賞です。
その表彰式(eラーニングアワード)を、オンラインラーニングフォーラム内で行います。表彰式(eラーニングアワード)はオンラインで参加することも可能です。
第21回(2024年度) eラーニングアワード 受賞企業様
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日本e-Learning大賞
- 東京書籍株式会社
- ひとりでも みんなでも もっと学べる Live!型ドリル教材!『タブドリLive!』
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総務大臣賞
- 一般財団法人オープンバッジ・ネットワーク
- 学歴から学習歴へ。スキル・知識・経験のデジタル証明「オープンバッジ」による学びのエコシステム
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文部科学大臣賞
- 北海道医療大学情報センター
- オンデマンド教材を自動生成して学生の探究心を引き出すクラフトAI
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厚生労働大臣賞
- 株式会社NTT HumanEX
- DX人材育成の第一歩!「全社員にDXの自分ごと化」を促す「DXビギンズ!」「DXフレンズ」
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経済産業大臣賞
- 株式会社ソニー・グローバルエデュケーション
- テクノロジーを使いこなす理数脳を育む小学生向け自宅学習アプリLOGIQLABO(ロジックラボ)
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ICT CONNECT 21 会長賞
- 株式会社Herazika
- <リスキリングをリスキリングたらしめる>学習者に対する最適な学習環境の整備
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医療系eラーニング
全国交流会会長賞- 鈴鹿医療科学大学 learningBOX株式会社
- 「learningBOX」で医療系資格合格を支援する産学連携プロジェクト
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日本電子出版協会会長賞
- カシオ教育研究所
- デジタルノートで深める探究的な学び:ClassPad.netの可能性
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英語教育特別部門賞
- えいぷら
- 英語学習プラットフォーム:英語漬け.com|英検2級の合格率向上効果について
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日本語教育特別部門賞
- 株式会社すららネット
- 外国人労働者増加に伴う日本語学習ニーズに対応。AI搭載のeラーニング教材で社会課題解決に挑む
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プログラミング教育特別部門賞
- 株式会社CES-Alpha
- 先進的な数理・プログラミング教育を実現する次世代オンライン教育システム「CES-Alpha」
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DX人材育成特別部門賞
- 株式会社SIGNATE
- DX推進のための実践型人材育成プラットフォーム『SIGNATE Cloud』
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リスキリング特別部門賞
- JTP株式会社
- Learning Booster
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デジタルバッジ・学習履歴
特別部門賞- 株式会社マイナビ
- 学生の未来を切り拓く、企業連携型キャリア形成支援サイト『MyCareerStudy』
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学びの変革特別部門賞
- 東北大学 東北メディカル・メガバンク機構
- ゲノム・遺伝子解析研究に参加する小学校低学年向けe-Learningコンテンツ「モノクロゲノム®」
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学びの変革特別部門賞
- ブリタニカ・ジャパン株式会社
- トルクレオ
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学びの変革特別部門賞
- D2EMOTION 株式会社
- シムケアプラットフォーム「FEELBOT」
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生成AI特別部門賞
- 株式会社ゼネット
- AIを活用したITエンジニア向け研修プラットフォーム「Xlabo」
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生成AI特別部門賞
- 株式会社SHIFT
- AIやRPAを組み込んだElearningシステムを活用し、学習と可視化のグッドサイクルを実現
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生成AI特別部門賞
- 株式会社ベネッセコーポレーション
- 生成AI×蓄積された指導コンテンツで小中学生の疑問をすぐ解決!「チャレンジ AI学習コーチ」
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グローバル事例特別部門賞
- ミライクエスト推進チーム
- 「国際★デジタルまんだら」による”食”をテーマとした多言語・多文化協創プラットフォーム
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グローバル事例特別部門賞
- 大学の国際化促進フォーラム JV-Campus
- JV-Campus (JapanVirtual Campus)
第20回(2023年度) eラーニングアワード 受賞企業様
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日本e-Learning大賞
- 株式会社スピークバディ
- AI英会話「スピークバディ」
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経済産業大臣賞
- 株式会社みんがく/カラフル学舎
- 【NANDE】生徒の思考プロセス可視化ツール~答えを教えず、答えに導く、新しいソクラテス問答法~
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文部科学大臣賞
- つくば市総合教育研究所
- つくばから創出!Society5.0時代に世界のリーダーとして活躍できる人材を!!
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総務大臣賞
/日本電子出版協会会長賞
※同時受賞- 株式会社ポプラ社
- 1人1台端末で新しい読書体験!本と学びのプラットフォーム『MottoSokka!(もっとそっか!)』
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厚生労働大臣賞
- 株式会社グロービス
- 生成AIを活用した未来の学習スタイルを実装、さらにデジタルスキル標準に沿って体系的にDX知識を学べる
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ICT CONNECT 21会長賞
- 株式会社エナジード
- 生徒が自分の可能性に気づくための、成長支援プラットホーム「ENAGEED」
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医療系eラーニング
全国交流会会長賞- 東京工科大学
- XR(AR・VR)を用いた医療教育における実践的活用
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AI活用特別部門賞
- 株式会社学研メソッド
- AIを活用して個別最適化学習を実現する学研デジタルラーニングシステム「GDLS」
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DX新入社員育成特別部門賞
- エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社(NTTcom)/株式会社コードタクト
- 振り返りをAIで分析する「G-POPレポート」を活用した新入社員育成プログラム
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K12特別部門賞
- カシオ計算機株式会社
- 学びを広げ、深めるための授業支援アプリ「ClassPad.net」
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デジタル制作探究学習特別部門賞
- 株式会社ソニー・グローバルエデュケーション
- 幅広いデジタル制作を通じて、楽しみながら情報活用能力を養う中学生向け情報教育「PROC」
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ラーニングアナリティクス
特別部門賞- 学校法人近畿大学
- オンデマンド授業配信プラットフォームのログ分析・ラーニングアナリティクス
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リスキリング特別部門賞
- リープ株式会社
- メタバースによる学習でリスキリング社内コンサルタントを育成! “OSHIKATSU-ID”プログラム
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ロボット教育特別部門賞
- Robomation Co.,Ltd.
- SW and AI learning solution using robots
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企業DX人材育成特別部門賞
- 株式会社キカガク
- キカガク for Business
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企業研修DX推進特別部門賞
- エームサービス株式会社
- 企業内大学で活用、楽しく学べる「新感覚」なe-Learningを設計
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個別最適化教育特別部門賞
- 株式会社ギブリー
- NTTデータグループの大規模新人IT研修を支えるTrackを用いたスキルデータ活用とアダプティブ研修
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国際交流学習特別部門賞
- HelloWorld株式会社
- 世界の教室を繋ぐ英語学習・国際交流ツール「WorldClassroom」
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次世代オンライン学習特別部門賞
- 株式会社ファルボ
- ラコモ:学びたい人と教えたい人をつなぐ、未来志向の新しい学習プラットフォーム
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自律型人材育成特別部門賞
- 株式会社JTB
- 創業100年超え企業のカルチャーを変える!e-ラーニングを軸としたラーニングコミュニティの作り方
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人材力強化推進特別部門賞
- 公益財団法人 日本漢字能力検定協会
- 論理的文章力トレーニング for Business
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生成AI特別部門賞
- 株式会社AVILEN
- ChatGPTを活用した業務効率化を体験しながら学べるICT教材「ChatGPTビジネス研修」
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日本語教育特別部門賞
- 多文化共生社会を目指すミアンのチャレンジ日記制作グループ
- コミュニティ参加を目指すための生活日本語『ミアンのチャレンジ日記-日本で仕事を探してみよう-』
第20回「日本e-Learning大賞」受賞者インタビュー
株式会社スピークバディ
AI英会話「スピークバディ」
- 大賞受賞おめでとうございます!受賞の一報を受けたときの感想をお聞かせください。
- スピークバディをリリースした2016年頃から、いつかは受賞したいと思っていた賞でしたので、率直に嬉しく感じました。特に我々のサービスは、テクノロジの目新しさやキャッチーなエンタメ性よりも「学習効果」を重視して開発してきていることもあり、学術分野の審査員の皆様に評価いただけたことを大変光栄に、また励みに感じております。
- 改めてAI英会話「スピークバディ」とはどんなことができるアプリですか?
- スピークバディはAI技術を活用して英会話を習得するスマートフォンアプリです。 2016年にリリースして今年で8年目に入り、累積で300万ダウンロードとなり、社会人を中心に多くの方にご利用いただいています。
- 特長はどんなところにありますか?
- 第二言語習得理論とAI技術、具体的には音声認識や生成AI・自然言語処理・機械学習などをコラボレーションさせることで、楽しく、また身につく英会話の機会を提供している点です。英会話の相手は、人間ではなく、個性豊かに設定されたAIキャラクター(バディ)たちです。
すべてのレッスンはオリジナルのストーリーに基づいていて、自然な会話を通じて1レッスン1フレーズ習得していく構成になっています。日常会話であれば友人との会話や生活のシーンを通じて、ビジネス英語であれば同僚や顧客との会話、会議や出張などのシーンを通じて、実用的な生きた英語を習得します。
ご利用前にAIによるレベルチェックテストを受けることで、自分のレベルや目的に合ったカリキュラムが自動で組まれます。復習提案も、一人一人の学習履歴をもとにぴったりのタイミングでされるため、自動的かつ効率的に学習することができます。 - AI英会話「スピークバディ」は従来のオンライン英会話のどんな課題を解決できますか?
- 私たちの調査では、過去に英会話学習に挑戦した方の90%が挫折したことがあると答えています。多くの場合、「講師の予約が取りづらい」「講師のレベルにばらつきがある」「上達が実感できない」また「人前で英語を話すことに心理的ストレスがあり続けられない」などの理由で挫折してしまうようです。
AI英会話「スピークバディ」は講師を確保する必要がないため、「いつでもどこでも学習できる」「レッスンの質が、講師の質に左右されない」という利便性があります。また「相手に気をつかわず、何度でも失敗できる・やり直せる」というストレスフリーな点も好評です。さらに、AIは採点や評価・分析に長けており、個人のレベルや状況にパーソナライズしていくことが非常に得意です。また、昨今円安で外国人講師の人件費があがってきているのに対し、AIであれば価格が安価に抑えられるのも利点です。 - 企業や学校での活用事例も多数あると伺いました。どんな成果を上げられていますか
- 現在までに、企業や自治体、大学や高校などで導入されており、導入数100以上 、12,000名以上の方にご利用いただいています。
継続的にご利用いただいている企業においては、CEFR-Jに基づく独自のレベルチェック結果が具体的に改善しました。また最新のAI技術を活用していることから、これまで英語学習に意欲を持てなかった社員も関心を持ち始めたという嬉しいご報告もありました。さらに、スピークバディは開始時に求められる英語力が必ずしも高い必要はないため、社内における英語学習の裾野を拡げるのに貢献しているというお声もあります。 - 日本e-Learning大賞に応募された目的、きっかけは何でしたか
- 個人も企業も、多くの方が英語の習得に苦戦し、色々な方法を試しては挫折しています。もっとたくさんの方に、スピークバディが提供しているAIと学習理論を融合させた画期的な学習体験を知っていただきたいと思い、応募しました。
- 日本e-Learning大賞を受賞された反響(社内外)はいかがですか?
- まず社内では、特に古くからいるメンバーは私と同じように「いつかは受賞したい」と思っていたので一緒に喜んでくれました。また、以前より導入いただいている国立大学では、利用者を募集する際に今回の受賞を告知してくださり、前年の同時期と比べて利用者が大幅に増えるなど社外での反響も感じています。
- ご応募から審査、受賞と進む中で印象に残ったエピソードを教えてください。
- 表彰式の際に審査員の方から「AIを活用した英語学習サービスは数多く応募があるが、『これは他とは全く違う』と思えた。体系的に学習でき、日本人の課題に向き合っている」とコメントをいただいたのが大変印象に残っています。
- 今後の展望をお聞かせください。
- 生成AIが普及する中で「AI英会話」のカテゴリには類似サービスが増えてきていますが、本当に学習効果が上がるように作られたものはごく一部だと考えています。私たちは今後も「真に習得できる英会話」を目指してサービスを進化させていきたいと思っています。
また、英語を自由に話せるようになることで可能性が広がるのは日本人だけではありません。今後は、日本だけでなくアジアの方々の英語力強化にも使っていただけるよう、取り組んで行きたいと考えています。
いつでもどこでも気づかい無用の英会話 AI英会話「スピークバディ」:https://app.speakbuddy.me/
株式会社スピークバディ:https://www.speakbuddy.com/
重田勝介審査委員長(北海道大学情報基盤センター)のコメント
- 大賞を受賞された株式会社スピークバディのAI英会話『スピークバディ』につきまして、受賞理由や選定のポイントをお聞かせください。
- AI英会話「スピークバディ」は、日本人特有の英会話学習における課題に焦点化したスマートフォンアプリケーションであり、言語習得理論とAI技術を効果的に用いて、体系的に英会話の技能を習得させることができるシステムです。対話相手のキャラクターを用い音声認識技術を独自に開発することで、汎用的なツールよりも高い性能を実現しつつ、学習者個人の教育データを用いた個別最適な学びを実現しています。利用者の語学能力の向上を追跡調査により明らかにするなど、効果検証に着実に取り組んでいる点も評価できます。
- 今回の受賞者に共通する点、あるいは応募作品にみられた傾向などはありましたか。
- 2023年の応募作品には、ChatGPT等の生成AIを用いた作品が多数ありました。また、受賞作品には生成AIをただ用いるのではなく、既存サービスにより蓄積したデータを活用し、生成AIと組み合わせてサービス全体の価値をうまく高めるような工夫を施しているものが見受けられました。単に生成AIを導入するだけではe-Learningの効果向上は見込めず、生成AIが注目を集めるようになる以前からテクノロジやデータを活用していたサービスが、生成AIとの組み合わせによって更に価値を向上させたように思われました。
- 審査段階でとくに印象にのこったエピソードがあればお聞かせください。
- 印象的だったのは、教育や研修の現場のリアルな課題の解決に取り組んだ真面目なソリューションが多く見られたことです。時に審査では、用いている技術は素晴らしいがうまく現場のニーズに即していなかったり、アイデア一辺倒であったりする作品も見られます。しかし今回の審査では、どの作品も有用性の高いものばかりで、優劣を付けることが難しかったです。これも、e-learningが技術志向の飛び道具としてではなく、教育や研修の現場に根付いた教育ツールとして、よい意味で一般的なものになったことの裏付けと思われます。
- 日本e-Learning大賞は2024年に第21回目の開催を迎えます。次回開催に向けての思いや方向性、応募検討者へのメッセージをお願いします。
- 日本e-Learning大賞は、日本全国、海外から寄せられる革新的な技術やコンテンツ、またe-Learning活用事例を広く受け付けております。すでに有用性が教育現場や市場で裏付けられたものばかりでなく、開発されたばかりのサービスやソリューションでも、技術的な先進性や新たな可能性を感じさせるものも高く評価しています。応募を検討されている皆様には、ぜひ次世代を切り開く斬新な知見、サービス、ソリューションをご応募いただければ幸いです。
第19回(2022年度) eラーニングアワード 受賞企業様
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日本e-Learning大賞
- 株式会社ベネッセコーポレーション
- 読み書きの発達特性に配慮したICT教材「まるぐランド」
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経済産業大臣賞
- 絵本ナビえいご
- 子どもひとりで取り組める!絵本で楽しく英語脳が育つアプリ『絵本ナビえいご』
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文部科学大臣賞
- 山口情報芸術センター[YCAM]
- 「360°図鑑」 みて、きいて、あるいて、世界に図鑑を届けよう
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総務大臣賞
- 株式会社ソニー・グローバルエデュケーション
- アプリ上の3D空間でロボット・プログラミングを学び試行錯誤できる「VIRTUAL KOOV」
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厚生労働大臣賞
- 株式会社ドコモgacco
- ドコモgaccoのデジタルテクノロジーを活用した新たなリカレント学習包括プログラム
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ICT CONNECT 21会長賞
- 株式会社LearnWiz
- 学習者の主体性を引き出す意見集約ツール「LearnWiz One」
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医療系eラーニング
全国交流会会長賞- NTTラーニングシステムズ株式会社
- 災害時の現場マネジメントをオンライン上で“疑似体験”!実践力と防災意識の向上に「防災インバスケット」
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日本電子出版協会会長賞
- 東京書籍株式会社
- コグトレオンライン
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EdTech特別部門賞
- 株式会社Schoo
- 「Schoo Swing」 ~双方向型ハイブリッド教育とデータ活用で“学修者本位の学び”を実現~
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GIGAスクール特別部門賞
- カシオ計算機株式会社
- 主体的な学びを支援するClassPad.net
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HR Tech特別部門賞
- リープ株式会社
- 商談スキル評価・学習プラットフォーム SkillPalette
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STEAM教育特別部門賞
- 株式会社REKIDS
- クリティカル・シンキングの基盤となる、リサーチ力・分析力・プレゼン力を伸ばす「なるほど!エージェント
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VR活用教育特別部門賞
- 沖縄大学・沖縄国際大学・大阪大学e-Learning研究チーム
- VR 空間を活用した新しい語学教育法の開発
- 中新ソリューション株式会社
- ETP(エレベータートレーニングプラットフォーム)教育システム
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アダプティブラーニング
特別部門賞- Riiid Inc
- AI搭載のTOEIC学習アプリ『Santa』
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デジタルトランスフォーメーション
特別部門賞- 株式会社SIGNATE
- 組織のDXを加速する、データ活用能力マネジメントシステム「SIGNATE Cloud」
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教育のBCP特別部門賞
- 株式会社プロシーズ
- 「厳正に・安全に・すぐに」試験を実施できるオンライン試験プラットフォーム、Testable
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企業研修DX推進特別部門賞
- 株式会社4COLORS 株式会社LIXIL
- 現場社員が自発的にeラーニング教材動画を5,000本以上自社制作した秘訣
第19回「日本e-Learning大賞」受賞者インタビュー
株式会社ベネッセコーポレーション
発達特性に合うベネッセのICT学習「まるぐランド」
株式会社ベネッセコーポレーション 事業戦略本部ビジネスアクセラレーター部アクセシブル事業開発課 課長 阿部健二氏にお話をお聞きしました。
- 大賞受賞おめでとうございます!改めて「まるぐランド」とはどのような教材ですか?
- 発達の多様な児童に向け、読み書きの困りや得意、特性に合わせた学びができる小学生向けのICT学習サービスです。
個別最適化というと、理解度や習熟度に応じた学習ツールが多いように思いますが、「まるぐ ランド」は読み書きをスキルに分解した得意と苦手、認知面の特性から個別最適化するのが特徴です。また、「できた」という体験を重ね、自己肯定感を育てられるように✕が一切出ない仕様となっており、音声読み上げや、解き直しをする・しないなど、子どもにとって学びやすい環境に設定することが可能です。加えて、先生や保護者等の支援する側への適切な情報提供を通じて、子どもを「面」で支えていくことも意識しています。 - なぜこの教材を作ろうと思われたのでしょうか?
- もともと技術者としてWebアクセシビリティ技術に関心をもっていたこともあり、シンプルにアクセシビリティに準拠した学習サービスを作りたいと考えていたのですが、調べていくうちに先日の文部科学省の発表にもあったように、小・中学校の通常級の8.8%が学習面・行動面で課題を抱えていたり、学習意欲の低下などアクセシビリティだけでは解決できない社会課題が多くあることを知りました。そこで自ら社内提案で手を上げ、新規事業開発に取り組ませていただく機会をもらいました。
- 構想から現在に至るまで、どのような苦労がありましたか?
- 私自身は特別支援教育の専門家でもないですし、新規事業のゼロイチ経験も、学校や自治体向け事業の経験もありません。また、新規事業開発は少人数であらゆることをやらなければならないので、正直なところ壁だらけでした。ですが、ベネッセという会社には教育の社会課題に熱量高く、主体的に動く社員が本当に多く、多様な経験を持つ最高のチームに恵まれました。加えて、監修いただいた小池敏英教授との出会いがなければ、この「まるぐランド」はできていなかったと思います。
実証がはじまり、児童や先生方の反応を見ることで、これまでにない学習サービスを作ることができる高揚感とワクワク感のほうが大きくなっていきましたので、社会人人生で一番と言ってもいいくらい多忙ですが、途中からはあまり苦労は感じなくなりましたね。 - 「まるぐランド」をお使いのお子さんや先生方からはどんな反響がありましたか。
- モニターで使っていただいた先生からは「子どもたちが楽しんで取り組んでいる」「指導や支援に役に立った」「継続して使いたい」といった声を本当にたくさんいただいています。
そんな中、昨年の実証試験で「通常級でこそ使いたい」という声を多くいただきました。理由を聞くと「個別の支援が届かない子が通常級の中で増えている」とのこと。そこから「通常級の中での個別最適な学び」というインクルーシブな学習環境の実現に少しでも力になれたらと、開発方向をシフトしました。結果、成績中・上位の子にも(当然ながら)特性的な強みや弱みを早期に知り指導することで、学習難易度が上がった時の躓きを未然に防止する効果もあると期待されるようになっていきました。
もう一つ、実証校の不登校児童が保護者とたまたま学校に来た時に「まるぐランド」を使ってもらったら、子どもが大変楽しそうに使っていたということで、校長先生から追加IDをいただけないかと連絡をいただいたことがありました。我々としてはどのような環境(都市部や地方、家庭環境、国籍、様々な障害など)であれ、様々な児童に届くことが本望であり、大変嬉しく思います。 - 日本e-Learning大賞に応募された目的やきっかけは何でしたか。
- より多くの子に適切な支援を届けたいという強い思いから、「まるぐランド」の知名度が上がればと応募させていただきました。
- ご応募から結果発表の中で印象に残ったエピソードがあればお聞かせください。
- 最終選考に残った時点で昔の上司から「これは絶対大賞取れる」と言われ、本当に取れたので大変驚きました。最終プレゼンは時間の限られたオンラインの審査でしたので、想定しうる質問に対してのスライドを数十枚用意して臨みましたが、その上をいく想定外の質問が多かったですね(笑)。
- ベネッセさんは2019年以降、4年連続で日本e-Learning大賞の各賞を受賞されています。今回満を持して初の大賞受賞となったわけですが、まわりの反響はいかがでしょうか。
- これまで社内外、本当に多くの方たちにお願いをしてきましたが、大賞をいただいたことで皆がほんの少し優しく、協力的になったような気がしています(笑)。また、過去の同僚やベネッセOBの方々からも多くのお祝いをいただき、涙が出るほど嬉しくなりました。
- 今後の展望をお聞かせください。
- 正式リリースが2023年4月になるので、まずは安定的な稼働と現場での活用推進に注力していきます。「より多くの児童に届けたい」という思いが強いので、中期的にはご家庭向けや施設等に向けても届けていきたいと考えています。
また、社会課題にもなっている未就学児の困りの早期発見に対しても何かできることはないか、研究機関との連携・実証も進めていますし、外国籍児童への対応、支援環境が潤沢ではない中高生への対応、将来の自立に向けた教科外の学びなど、実現したいことは尽きません。これらの実現に向けては、自社だけではなく他社を含め多くの方々と共創できたらと考えていますので、ぜひお声がけいただければ嬉しいです。
「まるぐランド」公式ホームページ:https://marug.benesse.co.jp/
人と社会の「Benesse(よく生きる)」をめざして:https://www.benesse.co.jp/episode/03010.html
常盤祐司審査委員長のコメント
- 今回、大賞を受賞された株式会社ベネッセコーポレーション『まるぐランド』につきまして、受賞理由や選定のポイントをお聞かせください。
- 「まるぐランド」はチェックテストで一人ひとりの「読み書きの困りの背景」と「認知特性」を把握することにより、最適な学び方を提案でき、音声等のアクセシビリティのみならず、感覚過敏や情緒に配慮した支援ができるシステムです。インクルーシブ教育システムへの取り組みが提案されてから10年になりますが、近年、支援や配慮を必要とする小学生児童が増加傾向になるとともに、学校現場では教員の量的・質的な不足も課題となっており、その解決を目指しています。すでに、25自治体50校での実証実験に供され、現場の教員が直面する様々な課題の解決を実証してきているとともに、GIGAスクール基盤を想定したICT教材であることから全国的な展開も期待されます。
本作品は、新規性、有用性、信頼性、テクノロジー利用、ビジネス/社会連携推進のすべての評価基準において高い水準を達成していることが評価されました。また最終審査のビデオでは、このシステムを利用された先生方や児童らからのコメントがあり、実際の利用現場の状況が把握できたことも評価されました。 - 今年の受賞者に共通する点、あるいは今年の応募作品にみられた傾向などはありましたか。
- 昨年もそうでしたが、今年度も多様な作品を応募いただきました。GIGAスクール構想の基盤をうまく活用する作品、インクルーシブを考慮した作品、AI、ロボット、VRやドローンを活用した作品、リスキリング・学び直し、大学におけるオンライン教育を支援するツールといった作品です。また、応募作品は年々大規模になってきており、作品やプロジェクトに投入された時間と関係者の数は相当なものだと察しています。
質問への回答とは少し外れますが、これらの作品が様々な教育現場に提供されることにより、それを利用した学習者がかけがえのないLearning Experienceを体験できるということも、このe-Learning大賞の成果に含めてもよいと思っています。 - 審査段階でとくに印象にのこったエピソードがあればお聞かせください。
- 印象的だったのは、現役の大学生が起業したスタートアップによる作品でした。この作品はコロナ下での大学におけるオンライン授業で生じた課題からヒントを得て開発されたとお聞きしました。Facebookを起業したマーク ザッカーバーグは在学していた大学での自分自身の体験から課題を見つけ、Facebookのアイデアを思い付いたといわれています。e-Learning大賞に大学生による大学発の作品が出てきたことに驚きを感じながらFacebookのような展開を期待するとともに、日本でもそうしたことが現実的になってきたことに明るい未来を感じました。
- 審査で上位に入るための秘訣があれば特別に教えてください。
- 審査は募集要項にあるように、一次選考と最終審査の二段階で行われます。
一次選考では評価基準である、新規性、信頼性、有用性、テクノロジー活用、ビジネス/社会連携推進のそれぞれについて高い評価を得ることが必要です。そのため、例え最新のテクノロジーが効果的に活用されていてその評価が高くても、他の評価基準のポイントが低いと上位に入ることができません。
一次選考で高い評価を得た作品は最終審査に進みます。最終審査は、プレゼンもしくはビデオ審査、そしてQ&A対応といった数字以外の評価も加味されます。そのため、応募者の熱意が伝わるようなプレゼンや応募された作品を利用したエンドユーザの声等が紹介されると審査員に数字以外のインパクトを与えることができます。 - 日本e-Learning大賞は2023年にいよいよ第20回目の開催となります。節目となる次回開催に向けての思いや方向性、応募検討者へのメッセージをぜひお聞かせください。
- 2004年から始まった日本e-Learning大賞が20回目を迎えること、心からお喜び申し上げます。
さて、私見ではありますが、この20年の振り返りと次の10年の方向性を述べます。
これまでの20年は一言で述べますと、「Webやモバイル端末を活用した機能の向上」だったと思います。一方、これからの10年は「データを活用した学習の質の向上」になるものと考えています。すでに初等中等教育用のe-LearningシステムではAI、具体的にはKnowledge Graph等で自身の弱点を補強する試みが行われていますが、こうした試みがこれから生涯にわたる学習に適用されてくると思われます。学習の分野は最終的には人間の脳における情報処理に関係することから、どの産業領域にも増して難しい領域ではありますが、これまでの20年間の進展を考えると実現可能ではないかと思います。
応募を検討されている皆様には、新たな10年を感じさせる作品の応募を期待しています。
第3回(2022年度) Global e-Learning Award大賞
受賞企業様
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AES GLOBAL PLATINUM PRIZE
- Amazon Japan G.K.
- THE MATCH LAB
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AES GLOBAL GOLD PRIZE
- 株式会社 学書
- Riiid Inc
- AiLanguage Technology Co.,LTD
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AES GLOBAL SILVER PRIZE
- Ginger App Company
- GLOBE POINT
- Pablo art Inc.
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AES GLOBAL BRONZE PRIZE
- 株式会社 Herazika
- TRIGIT software
- Intube Inc.
- Divii School, Inc.
第18回(2021年度) eラーニングアワード 受賞企業様
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日本e-Learning大賞
- 株式会社Preferred Networks
- 世界基準のコンピュータサイエンスが学べる教材、Playgram
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経済産業大臣賞
- 株式会社 Inspire High
- Inspire High
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文部科学大臣賞
- 広島大学・玉川大学・近畿大学学習工学研究グループ
- 授業理解の形成的評価・可視化ツール:キットビルド概念マップ
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総務大臣賞
- 株式会社ベネッセコーポレーション
- Speaking Quest (スピーキングクエスト)
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厚生労働大臣賞
- paiza株式会社
- paizaラーニング
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ICT CONNECT 21会長賞
- モノグサ株式会社
- 解いて憶える記憶アプリ「Monoxer(モノグサ)」
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医療系eラーニング
全国交流会会長賞- 九州保健福祉大学薬学部臨床薬学第一講座/(株)テレメディカ/レールダルメディカル(株)/イトーヤク
- アナログ教材からアクティブラーニング・シミュレーション医療教育のコンテンツを供するフリーデジタル教材
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日本電子出版協会会長賞
- 一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会
- TOEIC® Listening & Reading 公式eラーニング
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AI・人工知能特別部門賞
- 株式会社デジタル・ナレッジ
- AI型語学4技能学習パートナーアプリ「トレパ」のIMS国際技術標準QTI/LTI 対応PoC実証
- EDGE株式会社
- 1on1を成功に導く「エアリーフィードバッククラウド」
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AI人材育成特別部門賞
- 株式会社キカガク
- AI人材育成 学習管理プラットフォーム「キカガク for Business」
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アクティブラーニング特別部門賞
- ファンファンラーニング株式会社
- マグナパーティ
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オンライン学習管理特別部門賞
- 株式会社みんがく
- 【みんがく】教育機関向けオンライン自習室専門システム&運営代行~全く新しい学習ログのカタチ~
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オンライン指導者支援特別部門賞
- 株式会社しくみデザイン
- 未就学児・小学生対象の指導者向けプログラミング授業支援サービスSpringin’ Classroom
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オンライン授業支援特別部門賞
- 株式会社コードタクト
- データとAIを活用し主体的・対話的で深い学習を円滑に実現する授業支援クラウド「スクールタクト」
- 学校法人創価大学
- 延べ12,500名が受講!大学はいかにして『本人認証付きオンライン授業・試験』を始めたか。
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キャリアアップ教育特別部門賞
- 株式会社エル・インターフェース
- 進路の選択肢を世界に広げるEdTechツール U-Suite
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教育のBCP特別部門賞
- 株式会社ベネッセコーポレーション
- ベネッセの保護者サポートアプリ「まなびの手帳」
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奨励賞
- 放送大学学園
- 学習管理システム(LMS)内の学習ポータル上で放送大学学園がオープンバッジを発行する意義
第18回「日本e-Learning大賞」受賞者インタビュー
株式会社Preferred Networks
世界基準のコンピュータサイエンスが学べる教材、Playgram
株式会社Preferred Networksの西川徹様にお話をお聞きしました。
- 大賞受賞おめでとうございます。改めて「Playgram」とはどのような教材ですか?
- 小学生から始めることができるプログラミング教材です。世界基準のコンピュータサイエンス教育の提供を目指して、米国のコンピュータサイエンス教育の有力なガイドラインの一つであるK-12 Computer Science Frameworkを参考にして開発しました。
- ほかのプログラミング教材にはない特長を教えてください。
- Playgramには、与えられた課題を解決しながら基礎スキルを学ぶ「ミッションモード」、学んだスキルを使って自由自在に自分の空間を作り上げる「クリエイトモード」、実際の技術開発でも重要となるアルゴリズムやデータ構造、AI(機械学習や深層学習)による画像認識などを学ぶ「アドバンスモード」の3つのモードが用意されています。
また、ビジュアルプログラミングからテキストコーディングへとシームレスに移行していくことで、幼いお子さんでもタイピングやアルファベットに躓かず、楽しみながら自然とスキルが身についていく設計になっています。本格的なプログラミングが学べる教材でありながら、3Dを使ったゲームのような見た目と操作性で、子どもたちが楽しみながら必要なスキルを身につけられる教材です。
- なぜこうした教材を作ろうと思われたのでしょうか?
- きっかけはプログラミング教育の必修化です。と言っても市場拡大のビジネスチャンスだから、ではなく、学校の授業だけでプログラミングのワクワク感、楽しさを伝えきれるだろうか、という懸念がありました。これから大きく伸びる可能性を秘めた子どもたちに、おもちゃレベルではない「本物」のプログラミングに触れられる機会を広く提供することで、純粋にプログラミングが好きな人を増やせたらと考えました。
弊社はコンピュータ技術を活用してAIなどの最先端技術の研究開発を行う会社です。プログラミングができれば、なんでも好きなものを作ることができます。子どもたちにも、大人顔負けのゲームやアプリを「自分の手で創れるんだ」と実感してほしい、創る喜びを感じてほしい、そんな思いで開発に至りました。 - 日本e-Learning大賞の授賞式でも「子ども達に楽しくプログラミングを学んでもらうことを最も重視している」というお話をされていましたね。
- わたし自身も子どものころ、ゲームを作りたくて寝る間も惜しんでプログラミングに没頭したことがあります。プログラミングがもっとできるようになりたいと子どもたちに思ってもらうためには、熱中できるゲームのような楽しさやワクワク感が大事だと思います。
いまの子どもたちが目にするコンテンツは3Dがほとんどなので、Playgramはゲームでも使われるような3Dグラフィックにこだわりました。勉強というよりゲーム感覚でステージを自主的にどんどんクリアしていきたい、と思ってもらえるのが理想です。
ミッションモードでは効率的なプログラムを作ってクリアすると高い得点が得られます。友達同士で得点を競い合えば必然的にプログラミングを深く理解することになります。また、クリエイトモードでは、創造力とプログラミングを駆使して、さまざまなデザインの構造物に仕掛けを作ったりすることができます。自分の作品を共有して皆に遊んでもらったり、評価してもらったりすることで、創作する喜びを得ることも可能です。 - Playgramはどこで学べますか?
- Playgramを教材に使った教室「プログラミング教育 HALLO」をやる気スイッチグループと展開しています。全国で700以上の教室を開校(2022年3月時点・一部準備中含む)していますので、お近くの教室がきっと見つかると思います。
- HALLOに通われている生徒さん、保護者の皆さんの反応はいかがですか。
- 生徒の皆さんが目をキラキラさせながら競い合い、教え合ってステージをクリアしている様子を拝見すると、我々の目指す「楽しみながらプログラミングスキルを身につける」が実現されていてうれしく思います。
おかげさまで保護者の方からも「子どもが毎週楽しみにしている」「論理的思考力が高まり、他の教科にもいい影響があった」など、うれしい評価をいただいております。 - 日本e-Learning大賞に応募された目的やきっかけは何でしたか。
- 日本e-Learning大賞が20年近い歴史を持つ由緒あるアワードであることは以前から知っていました。今回、Playgramをより多くの方に届けたいとの思いから応募させていただきました。
- 日本e-Learning大賞の審査やプレゼンで印象に残ったことはありましたか。
- 短い時間での発表でしたが、審査員の皆様が事前にプレゼン資料を読み込んでくださっていることが伝わってきました。審査中、教室現場にて重要課題として上がってくるポイントについて鋭い質問を受けたことを覚えています。
- 小中高におけるプログラミング教育の必修化や2025年の大学入試から新たに「情報Ⅰ」が加わるということで教育業界、保護者の間でもプログラミングに関する関心が高まっています。そのなかでPlaygramはどのような価値を提供していけそうですか?
- Playgramはプログラミングに留まらず、コンピュータサイエンスの重要な要素である「セキュリティ」「アルゴリズムやデータ構造」「ネットワーク」なども学びます。これらは「情報Ⅰ」で学ぶことになる内容でもあります。今後は中学生、高校生、行く行くは社会人までを対象として、コンピュータを使いこなす能力を育てていきたいと考えています。
- 最後に、今後の展望をお聞かせください。
- 近年、諸外国と比べて日本のデジタル競争力が低下傾向にあり、教育・人材育成システムの抜本的な転換が急務と言われています。今後ますますコンピュータが発展し、デジタル化が進む未来において、エンジニアはもちろん、ビジネスパーソンや一般の方々もデジタルスキルを身につけることが重要です。 私たちはこれからの社会を生き抜いていく重要なスキルとして、質の高いコンピュータサイエンス教育をあらゆる世代に提供し、誰もがいきいきと活躍できる未来に貢献していきたいと考えています。
Playgramを使った教室のご案内:https://www.hallo.jp/
教室開校のご案内:https://www.hallo.jp/fc/hallo/
常盤祐司審査委員長のコメント
- 今回大賞を受賞された株式会社Preferred Networksのプログラミング教材『Playgram』につきまして、受賞理由や選定のポイントをお聞かせください。
- Playgramは、深層学習をコアテクノロジとするAIスタートアップのPreferred Networksが開発したプログラミングを中心としたコンピュータサイエンスの学習環境です。独自に開発したビジュアル言語とPythonコードとの中間表現エディタを経由して、実践的なPythonプログラミングに至る学習環境が提供されます。その結果、初心者向けのビジュアルプログラミングから本格的なPythonプログラミングに至るシームレスな学習が可能となります。本作品は、新規性、有用性、信頼性、テクノロジ利用、ビジネス推進のすべての評価基準において高い水準を達成していることが評価されました。Pythonは機械学習やAIの開発言語として使われていますので、そうしたビジネスへの貢献が期待されます。
- 審査段階で特に印象に残ったエピソードがあればお聞かせください。
- ここ数年、毎年応募されてきた作品が年々機能を向上されるとともにユーザを拡大され、今年、大臣賞に輝いたというサクセスストーリーが印象的でした。 日本e-Learning大賞は何度でも応募できますので、今年度受賞されなかった作品についても改良を重ね、受賞を目指していただきたいと思います。
- 今年の受賞者に共通する点、あるいは今年の応募作品にみられた傾向はありましたか。
- 2020年度に続き2021年度もコロナ下の審査でしたが、e-Learningはそうした環境における学習を維持するための手段として有効であることから、意欲的な作品が多数応募されたと思います。なかでも2020年度から始まったGIGAスクール構想を意識した初等中等教育機関向けの応募が多く、結果として受賞作品もそうした傾向になったと思います。 また、e-Learningというと、普通は学習者に直接働きかける学習システムのことだと考えますが、今年度は保護者への情報提供や自宅学習の監視といった、学習を間接的に支援する作品がありました。これは新たなビジネスモデルといってもよく、e-Learningシステムの広がりを感じました。
- 例年、日本e-Learning大賞トラック内にて受賞者のパネルディスカッションを開催しておりますが、今回はそれに加え、多くの受賞者の皆様がオンライン講演を行ってくださいました。まさに本アワードの理念である「成功事例の共有」を体現した形での開催となったのではないかと思いますが、どのようにご覧になりましたか。
- 良い企画だと思います。パネルディスカッションではどうしても時間の制約があるため、各受賞者からはせいぜい10分程度しかお話しいただけないのですが、オンライン講演で40分の時間を取っていただけるので、応募作品のコンセプトから事例まで詳細にお話しいただけるようになりました。受賞者の皆様におかれましては、システムやサービスの宣伝の機会になりますし、ユーザの皆様におかれましては採用を検討するための機会になると思います。また、成功事例の共有により、デジタルエコシステムによる包括的なサービスやプロジェクトにつながることが期待できます。
- 日本e-Learning大賞は2022年で第19回目の開催となります。次回開催に向けての思いや方向性、応募検討者へのメッセージをぜひお聞かせください。
- コロナ禍でも学習を止めることなく継続することができているのは、これまで関係者の皆様が開発されてきたe-Learningやオンライン学習に関わるシステムやサービスが大きく貢献しているのだと思います。多くの学習者がこうしたシステムやサービスを体験することによって、良い点と改善すべき点が明らかになってきた貴重な機会を生かし、コロナ前に戻ることなく、アフターコロナのニューノーマルを支えるシステムやサービスの応募を期待しています。また、先に述べましたコンソーシアムで行っているデジタルエコシステムによるサービスやプロジェクトに関わる応募等も歓迎いたします。
第2回(2021年度) Global e-Learning Award大賞
受賞企業様
-
AES GLOBAL PLATINUM PRIZE
- 株式会社学書
- デジタルドリル(中学版)/第二回中小企業・SDGs ビジネス支援事業
- Hyundaeyongosa Co., Ltd
- Speaking Tok
-
AES GLOBAL GOLD PRIZE
- 株式会社みんがく
- 教育機関向けオンライン自習室専門システム&運営代行
- AI CHINESE
- AI English
- VISANG EDUCATION
- ELiF
-
AES GLOBAL SILVER PRIZE
- 株式会社ベネッセコーポレーション
- Speaking Quest (スピーキングクエスト)
- i-GUAN
- MEDIOPIA TECH Corp.
- Virtual CAMPUS
-
AES GLOBAL BRONZE PRIZE
- SWEMPIRE Co., Ltd.
- Blockchain service platform
第17回(2020年度) eラーニングアワード 受賞企業様
-
日本e-Learning大賞
- atama plus株式会社
- 生徒一人ひとりに学びを最適化するAI先生「atama+」
- 受賞者インタビューはこちら審査委員長のコメントはこちら
-
経済産業大臣賞
- 株式会社ベネッセコーポレーション
- AI StLike(AI ストライク)
-
文部科学大臣賞
- つくば市立みどりの学園義務教育学校
- 開校1年目の普通の公立学校の全職員が先進的ICT教育で学力向上を図りコロナ休校翌日からオンライン学習
-
総務大臣賞
- 株式会社キュレオ
- サイバーエージェントグループが開発した小学生のためのプログラミング教室、QUREOプログラミング教室
-
厚生労働大臣賞
- ハイラブル株式会社
- オンライン授業・研修の見える化サービスHylable(ハイラブル)
-
ICT CONNECT 21会長賞
- 株式会社 河合塾One
- 河合塾One
-
医療系eラーニング
全国交流会会長賞- 旭川大学
- オンライン授業に新たなリアリティを生み出す革新的な授業
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日本電子出版協会会長賞
- 株式会社セガ
- SEGA CHALLENGE! ぷよぷよプログラミング
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AI・人工知能特別部門賞
- 株式会社HRコミュニケーション
- スキル向上への最適アクションを促す企業向け教育システム「SkillBox」
-
EdTech特別部門賞
- 株式会社ネットラーニング
- 世界初!スキル証明と自律的な学習意欲を向上させるオープンバッジ搭載LMS ”Multiverse”
-
GIGA スクール特別部門賞
- キッズ・プログラミング株式会社
- 【日本初】小学校プログラミング教育 学習指導要領が学べる eラーニング
- 株式会社学書
- 基本のキ/国内外に向けたEdtechコンテンツの今後の可能性
-
VRテクノロジー特別部門賞
- Immerse Inc.
- immerseVRアメリカ留学コース
-
アクティブラーニング特別部門賞
- パロニム株式会社
- アクティブラーニングでのTIGを活用したインタラクティブ動画教材の有用性~東京理科大学の事例を元に~
- 株式会社いまーみらい塾
- 早押しクイズ学習アプリ「はやべん」
-
オンライン授業特別部門賞
- シスコシステムズ合同会社
- シスコネットワーキングアカデミー
- 関西学院千里国際中等部高等部
- 誰1人取り残さない「SIS Distance Learning」
-
キャリアアップ教育特別部門賞
- 株式会社JTB
- ブレない基本方針のもと走り続ける本気(マジ)の改革 ~JTBユニバーシティの取組み~
-
デジタル・トランス
フォーメーション特別部門賞- 株式会社FreCre
- 英語物語
-
ナレッジ共有特別部門賞
- noco株式会社
- toaster team
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ニューノーマル特別部門賞
- 凸版印刷株式会社/株式会社フレーベル館
- できるーと
-
企業内研修特別部門賞
- エン・ジャパン株式会社
- エンカレッジオンライン オンボーディングコース
-
集合研修 ICT 活用特別部門賞
- アルー株式会社
- 「育成の成果にこだわる」新入社員向け職場での個別指導クラウドサービス 自己成長力支援サービス
-
人財育成特別部門賞
- 株式会社スキルアカデミー
- 1人から導入可能な「自律学習システム(SLS)」
第17回「日本e-Learning大賞」受賞者インタビュー
atama plus株式会社
生徒一人ひとりに学びを最適化するAI先生「atama+」
「atama+」とは
小・中・高校生を対象とした、AIを活用した学習システム。最先端のテクノロジで、世界にひとつの「自分専用カリキュラム」を提供。一人ひとりに100%カスタマイズされた個別最適化学習を実現することで、基礎学力の習得時間を大幅に短縮し、社会でいきる力を養う時間を増やすことを目指す。 全国の塾・予備校への導入が進んでいる。
atama plus株式会社 代表取締役の稲田大輔氏にお話しをお聞きしました。
- 大賞受賞おめでとうございます。受賞の一報を聞かれたときの感想をお聞かせください。
- 稲田氏:2020年は教育業界でのデジタル活用が進んだ年でした。atama+を大賞に選出いただき光栄に感じるとともに、身が引き締まる思いです。
- 2017年のサービス提供開始以来、全国の塾・予備校で急速に導入が進んでいます(*1)。ここまで急成長した理由はどんなところにあったとお考えですか。
- 稲田氏:atama plusの社員全員が共通のミッションに向かって一丸となり、生徒や先生方に向き合い続けてまいりました。創業以来ずっと、塾・予備校の教室にお伺いし続け、atama+を利用する生徒・先生方にフィードバックをいただきながら、毎週プロダクトの改善を重ねてきました。いまのatama+は、生徒・先生方とともに作り上げてきたプロダクトだと思っています。
また、私たちは、AIだけで教育は成り立たないと考えています。AIは、膨大なデータを基に生徒のつまずきの原因を特定し、生徒一人ひとりにあわせて最適な学習カリキュラムを作成できます。一方で、一緒に学習の目標を立て、学習の仕方をアドバイスし、時に励まし、というように「生徒と伴走すること」は人にしかできません。お互いの強みをかけ合わせた「AIと人のベストミックス」が重要です。そのため、私たちは生徒向けのatama+に加え、先生向けに生徒の学習状態を可視化する「atama+ COACH」も合わせて提供し、塾の先生方もサポートしています。
(*1)2021年5月末時点で2400教室に導入済み - 「atama+」はテクノロジを活用した個別最適化学習で基礎学力の習得時間を大幅に短縮することをミッションに掲げられています。ここに込められた思いをお聞かせください。
- 稲田様:これからの社会で活躍する人には、「基礎学力」と「社会でいきる力」の双方が必要だと考えています。しかし、現在の日本では教育現場に求められることが多く、両方取り組むには生徒も先生方も時間が足りていません。AIを活用して「基礎学力」の習得にかかる時間を短くし、「社会でいきる力」を養う時間を増やせないか、と考え、atama+を開発しました。
教育を新しくすることは、社会のまんなかを新しくすること。学びのあり方を進化させ、生徒一人ひとりの可能性を広げることで、自分の人生をいきる人が増えてほしいと強く思っています。 - 「atama+」を導入された塾・予備校の方々の反応はいかがですか。
- 稲田様:生徒の学力向上の実績が多く出ているため、とても前向きな反応をいただいております。また、今までやろうと思ったら膨大な時間を要した「一人ひとりにあった教育」が実現でき、別のことにより多くの時間を使えるようになったという声も沢山いただいております。
基礎学力の習得にかかる時間を短くできた分、新たな学びの機会としてアクティブ・ラーニング方式を取り入れた講座の提供をはじめる塾も出てきました。私たちのミッションに通じるものもあり、とてもうれしく思っています。 - 「atama+」を利用されている生徒さんの声の中で、とくに印象的だったもの、提供者側としてうれしかったご意見を教えてください。
- 稲田様:これまで勉強が苦手だった生徒が、atama+で自分のつまずきが分かり、苦手な範囲を効率的に学習でき、学力があがったという声はうれしいですね。周囲から「できない子」と思われたり、自身でもそう思い込んでしまったりしていた生徒も、適切な内容・順番で、先生と伴走しながら学習すれば、学力があがります。できるようになった経験が生徒の自信になって、他の学習にも意欲的になり、他の教科の学力が上がっていく話も伺います。人の生き方を大きく変えるプロダクトだと信じています。
加えて、印象に残っているのは、「やり始めるととまらなくなる」という声です。atama+は、ゲーミフィケーションの要素はほとんど入れていません。代わりに、教材コンテンツやAIのレコメンドに力をいれています。1問取り組むごとにさまざまなデータから生徒の理解度を判定し、カリキュラムを最適化するので、常に生徒が解けるギリギリの難易度の教材で学習できます。生徒が学習に没頭し、これまで分からなかったことが「分かった!」という経験によって、ゲームより“はまって”もらえているのではないかと思います。 - 「日本e-Learning大賞」に応募された目的やきっかけは何でしたか。
- 稲田様:私たちは21年4月で創業4年を迎える会社です。より多くの方にatama+を知っていただきたい、教育関係者の方々との交流の機会をいただきたいという趣旨で応募させていただきました。
- 新型コロナウイルスの影響もあり、教育のオンライン化が加速しています。その中でこの「atama+」はどのような価値を提供していけそうですか。
- 稲田様:atama+は、「塾でも自宅でも同じ環境でシームレスに学習できる」という価値を提供できると考えています。
もともとatama+は、教室内のタブレット版アプリでの利用を前提とした教材でした。ところが、新型コロナウイルスの感染拡大で通学・通塾が難しくなってくると、生徒が学びを続けられなくなってしまう。そう考え、20年2月にatama+を自宅のパソコンやタブレット、スマートフォンのブラウザでも利用できるような機能を緊急開発しました。
しかし、オンライン授業は多くの塾にとって初めての試みです。どのように生徒に届けるか、保護者へ説明をするかなど、塾の先生方とともに試行錯誤し、運営を磨いてきました。結果、多くの塾がatama+を活用し対面授業とオンライン授業を組み合わせた講座を提供しています。 - 今後の展望をお聞かせください。
- 稲田様:私たちが目指すのは、教育を通じて社会全体を変えていくことです。そのために取り組みたいことは山程あります。「基礎学力」の習得だけでなく、「社会でいきる力」を養うための取り組みについても進めていきたいと考えています。より多くの生徒によりよい教育を届けるため、これからも生徒・先生方と向き合い続けてまいります。
atama+の導入を希望される教育関係者の方はこちら:https://corp.atama.plus/company/#contact
atama+導入塾・予備校をお探しの方はこちら:https://www.atama.plus/
常盤審査委員長のコメント
- 今回、大賞を受賞されたatama plus株式会社のAI先生「atama+」につきまして、受賞理由や選定のポイントをお聞かせください。
- 常盤審査委員長:AI先生「atama+」は、塾・予備校を通して中高生に提供される学習サービスで、生徒一人ひとりの目標・理解度・学習履歴・ミスの傾向などに合わせてAIが「自分専用カリキュラム」を作成・提供します。AIは独自開発した膨大なナレッジグラフを基にデータ解析し、カリキュラムのパターンは1億の2036乗通り以上のスケーラブルな個別最適化学習を実現しています。すべてをAIに依存せず講師を支援する機能も揃えていて、AIがティーチングし、人がコーチングをするという指導方法もできます。この作品は評価基準のすべてのカテゴリーにおいて評価が高く、またコロナ禍で通塾できない生徒が自宅にいながら学習できる点も評価されました。
- AIを活用した教育サービスとしては、2017年度のそろタッチ(株式会社Digika)以来の大賞受賞となります。AIに関する応募作品も増えてきている中、日本e-Learning大賞全体としてはどのような意味をもつ大賞受賞となりましたか。
- 常盤審査委員長:これまでのe-Learningは学習中にICTを活用するというイメージでした。一方、学習により生成される学習ログを蓄積し、それを処理してその結果を学習に役立てるというAI先生「atama+」のAI手法は、これまでのe-Learningを拡張する新しい技術のひとつだと考えています。これからAIに限らず様々な技術が開発されていくと思われますが、日本e-Learning大賞全体としてもそうした技術を取り入れた新規性のある応募を期待したいと思います。
- 審査段階でとくに印象にのこったエピソードがあればお聞かせください。
- 常盤審査委員長:審査は、新規性、有用性、信頼性、テクノロジ利用、ビジネス推進の視点で評価しているため、すべての評価においてポイントが高い応募が選定される傾向にあり、大賞を受賞されたAI先生「atama+」はまさにその典型でした。審査においては、特定の評価基準において突出した応募の評価について議論されました。また、その年の特徴を反映した応募も取り入れるべきだという意見もありました。これらの議論および意見は次年度以降の評価に反映していきたいと考えています。
- 2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で教育や人材育成に大きな変革が迫られた年でもありました。受賞作品にもそうした影響が見られましたか。
- 常盤審査委員長:e-Learning大賞のAI先生「atama+」は上述したようにコロナ禍に対応した作品でした。また、厚生労働大臣賞のHylableはオンライン授業や研修におけるグループ学習を見える化するサービスでした。それ以外の受賞作品においてもICTを活用してオンラインで学習できるサービスが受賞されています。e-LearningはICTにより場所や時間の制限を開放する技術ですので、コロナ禍において在宅学習やテレワークが行えたのはこれまでのeLearning技術の蓄積があったからこそだと考えています。
- 日本e-Learning大賞は2021年で第18回目を迎えます。次回の開催に向けての思い、応募検討者の皆様へのメッセージをお聞かせください。
- 常盤審査委員長:コロナ禍でICT化が10年早まったともいわれています。また、アフターコロナにおいても大学等ではハイブリッド授業が期待されています。チャーチルは“Never let a good crisis go to waste.”というメッセージを残しました。コロナは前例のない災いでしたが、多くのe-Learning関係者がそれを乗り越えるために日々努力され、結果として多くの成果が得られたと思います。次回はそうしたなかで生まれたサービスや新しい日常に向けたサービス等、アフターコロナの時代の新たなe-Learningの応募を期待しています。
第1回(2020年度) Global e-Learning Award大賞
受賞企業様
-
AES GLOBAL PLATINUM PRIZE
- シスコシステムズ合同会社
- シスコネットワーキングアカデミー
- iPortfolio
- デジタル英語リーディングサービス「READING &(リーディング・アンド)」
-
AES GLOBAL GOLD PRIZE
- TIME EDUCATION C&P
- FACTO Schule
- ハイラブル株式会社
- オンライン授業・研修の見える化サービスHylable(ハイラブル)
- AI ENGLISH PTH LTD
- AI ENGLISH
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AES GLOBAL SILVER PRIZE
- 株式会社SPLYZA
- AI自動編集アプリ「Lecta(レクタ)」
- YBM NET
- アメリカ教科書電子図書館プログラム・学習システム YBM Reading Farm
- SHENZHEN NEWVANE TECHNOLOGY
- 米鼠(Mishu)
-
AES GLOBAL BRONZE PRIZE
- Infrawareコンソーシアム
- VRWARE POLARIS BOARD
- 株式会社キュレオ
- QUREOプログラミング教室
第16回(2019年度) eラーニングアワード 受賞企業様
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日本e-Learning大賞
- 株式会社ジョリーグッド
- 介護職員と被介護者、当事者目線でVR体験。介護の初任者に必要な「現場対応力」を育成できる「ケアブル」
- 受賞者インタビューはこちら審査委員のコメントはこちら
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経済産業大臣賞 &
日本電子出版協会会長賞- 株式会社ベネッセコーポレーション
- 「社内水準を、世界水準に。」実践的オンライン動画研修サービスUdemy for Business
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文部科学大臣賞
- 国立大学法人 岡山大学
- 高精度教育ビッグデータによる学力測定精度の飛躍的向上
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総務大臣賞
- 株式会社ギブリー HRTech部門
- プログラミング「学習・試験」プラットフォーム track(トラック)
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厚生労働大臣賞
- 福岡女学院看護大学/マージシステム株式会社
- ICT普及が可能にしたビッグバン看護教材:仮想都市ミッションタウン
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e-Learning Initiative Japan
理事会会長賞- Take The Wind, Lda.
- Accelerate learning by put knowledge into practice
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e-Learning Initiative Japan
理事会会長賞- world vertex corp
- Botami AI Math Tutoring Bot Service
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e-Learning Initiative Japan
理事会会長賞- イーケー株式会社(EK Co., Ltd.)
- 増強現実(AR)、コーディング(Coding)などの子供向けデジタルコンテンツ
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e-Learning Initiative Japan
理事会会長賞- Visang Education Inc.
- FEL 4.0
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e-Learning Initiative Japan
理事会会長賞- KOTRA(大韓貿易投資振興公社)
- KSM(展示会)などで日中韓e-Learning企業の交流、相談を振興
-
ICT CONNECT21会長賞
- ギノ株式会社
- paizaラーニング
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医療系eラーニング
全国交流会会長賞- しかく
- いつでもどこでも手話を学べるWebサービス「サインアイオー」
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AI・人工知能特別部門賞
- 株式会社アイデミー
- 10秒で始められるAI学習サービス「Aidemy」
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AI・人工知能特別部門賞
- 学研ホールディングス
- 自立型個別学習塾G-PAPILS(ジー・パピルス)
-
AI・人工知能特別部門賞
- 株式会社サイトビジット
- AI模試「未来問」~AIによる国家試験問題予測サービス~
-
AI・人工知能特別部門賞
- ミントフラッグ株式会社
- マグナとふしぎの少女
-
EdTech特別部門賞
- 株式会社バンザン
- 隣でマンツーマンで教えるのと遜色ないオンライン家庭教師「メガスタディオンライン」
-
EdTech特別部門賞
- VIPABC株式会社
- オンライン英会話vipabc(ブイアイピーエービーシー)
-
IT人財育成特別部門賞
- スマートエスイー(代表校: 早稲田大学)
- enPiT-Pro スマートエスイー オンライン講座
-
キャリアアップ教育特別部門賞
- ライオン株式会社
- 「教える」学びから「自ら」学ぶへ転換する教育ICT活用
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デジタル教材特別部門賞
- 東京書籍株式会社
- douga pocket
-
デジタル教材特別部門賞
- 株式会社ビーガル
- Wisebook Education
-
ナレッジシェア特別部門賞
- ピーシーフェーズ株式会社
- shouin
-
学習アプリ特別部門賞
- 株式会社CHARCOAL STARTER
- 全ての記憶をゲーム化する「早押し勉強アプリ」
-
人財育成特別部門賞
- 大塚製薬株式会社
- 「e-Learningで、必要な人に必要な教育を!」 ~学習理論に基づき、効果・効率を考慮したLMS~
第16回「日本e-Learning大賞」受賞者インタビュー
- 株式会社ジョリーグッド
介護職員と被介護者、当事者目線でVR体験。介護の初任者に必要な「現場対応力」を育成できる「ケアブル」 - 株式会社ジョリーグッド 事業開発部 ビジネスプロデューサー 窪田英司氏にお話しをお聞きしました。
- 大賞受賞おめでとうございます。改めて、「ケアブル」はどのようなサービスですか。
- 窪田様:介護現場で起きる様々なシーンをVRで体験し、「現場力」を育成する介護研修トレーニングです。介護職員目線で日常の中にある危険を察知する「危険予知」や、被介護者目線で介護職員のケアを体験する「認知症理解」など、初任者の現場研修をVRで簡単に実施することができます。
- なぜ、このようなサービスを作ろうと思われたんですか?
- 窪田様:いま、日本の介護業界は圧倒的な人材不足と言われています。この原因の一つが「育成環境不足」です。
僕自身、全国の介護施設を回りましたが、現場は忙しく十分な教育が物理的に難しい状況です。育成環境不足は初任者の自信や達成感を損なう要因となり、早期離職につながります。結果、ベテランが育たず、慢性的な人材不足を引き起こしてしまう。介護する側にとっても、される側にとっても不幸ですよね。この改善にVRが使えるのではと考えました。 - 介護研修におけるVR活用のメリットとは何でしょうか。
- 窪田様:どの介護施設でも「目線を利用者さんに合わせましょう」と教えられますが、合わせないとどうなるのか、介護未経験者にはピンとこなかったりします。ですが、「ケアブル」で実際に被介護者の立場を体験してみると、介護職員から立ったまま何か言われると、圧迫感を感じ、嫌な気持ちになるということがはっきり分かります。
介護は形式化されていない暗黙知が多い領域です。見て、感じ取るしかない内容、いわゆる職人技や気付く力というようなものですね。今までは学習が難しかった分野ですが、VRという新しいテクノロジーを使うことで、実際に体験して学習できるようになってきています。そういう意味で、VRには非常に大きなアドバンテージがあると思います。 - 2019年7月のリリース以来、多くの介護施設や教育機関で導入が進んでいるということですが、実際に「ケアブル」を使われた方々の反応はいかがですか?
- 窪田様:ある特別養護老人ホームにて行ったVR研修後のアンケートでは、受講者の97%が通常のケーススタディより「わかりやすい」「とてもわかりやすい」と回答されています。「面白い」と言っていただくこともあります。「ケアブル」で研修をやると必ず誰かが笑う、そんな明るい研修は今までなかったと。教育効果だけでなく、現場の負担減にもつながっているのではと感じます。
- 最近ではあらゆる分野でVR導入が進んでいる印象ですが、他社との差別化という意味ではいかがでしょうか。
- 窪田様:弊社の創業者はテレビ局の出身で、映像のプロ。ですからコンテンツの質が違います。VRにクオリティが必要なのかと思われるかもしれませんが、画像が荒いと臨場感が感じられなくなってしまうんです。VRトレーニングに集中してもらうためにも、撮影や編集には相当こだわっていますし、そのテクニックやノウハウは他には負けないと自負しています。
- 「ケアブル」のVRコンテンツも相当こだわって作られたのでしょうか。
- 窪田様:コンテンツ開発には介護の専門の方に監修についてもらっていますし、一度作ったコンテンツは必ず介護の現場の方々、それも経営者から新人、外国人を含めた多くの方に体験していただき、そこから上がってきた改善点を直すというサイクルをひたすら繰り返して作っています。介護シーンはオーディションで募ったプロの役者さんに演じて頂いていますが、作り直すたびに再度同じ役者さんにオファーして撮り直しをしています。そこまで徹底してこだわって作っているので、真似はできないと思いますね。
- もう一つ、ケアブルの特長のひとつに、VR空間のユーザー行動を解析するAI エンジンが搭載可能という話がありました。これは、VR体験中のデータが取得できるということですか?
- 窪田様:そうです。目線や行動などのデータですね。たとえば、利用者さんをベッドから車いすに移す際、ただその動作だけをすればいいのではありません。ベッドの柵はどうなっているか、動く先に障害物がないか、車いすの動線を確保できているかなど、一つの技術を実施するにあたって見なければならないポイントが複数あります。そこをちゃんと見ているかどうかがベテランと新人の差だったりするため、こうした目線データも含めた行動解析エンジンが実装されています。もちろん一般的なeラーニングシステムと同様に、どの施設でどんな学習がなされたかといった学習進捗データに関しても取得することができます。
- 介護部門、VRトレーニング事例の大賞受賞は今回が初となります。審査プレゼンでは手応えはありましたか?
- 窪田様:絶対に「ケアブル」の良さを分かってもらおうという気持ちでプレゼンしましたが、最初はそんなに食い付きがよくなかったんです。ですが、ゴーグルを配って実際に体験して頂いたところ、審査委員の皆さんの反応もガラッと変わりました。
- 「ケアブル」の強みである“体験”が審査でも威力を発揮したんですね。最後に、今後の展望をお聞かせください。
- 窪田様:VRでムーブメントを起こしたいと思っています。VRでしかできないこと、価値が必ずあると思っています。たとえば、介護分野でも最近は日本人だけでなく、外国人材にVR教育が効果的だということがわかってきました。外国人教育は効果的なツールが不十分で、言葉の壁もあり、教える方、教えられる方ともに行き違いが多く、現場も非常に苦労しています。VRで共通のイメージを持てば、行き違いが埋まり、教育現場の負担を軽くすることができます。医療、介護、リハビリ、製造など日本の得意とするスキルはすべてVR化できるうえ、世界に輸出できるものも多く、インパクトが大きいものばかり。これからもスピード感をもって進めていきたいですね。
外国人材教育VR「CareVR」(ケアブルを外国人労働者向けに再構成したサービス)
プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000079.000020924.html
Youtube:https://youtu.be/CkeJzkyx80M
ウェブサイト:https://carevr.jp/
審査委員のコメント
- 大賞を受賞された「ケアブル」について受賞理由や選定のポイントをお聞かせください。
- 「ケアブル」は、VRを活用して介護士と利用者の双方の立場から現実に近い体験を通し、短時間で質の高い学習機会を提供していると認められました。現在、介護現場に限らず、現場人材の不足による教育機会の減少は社会的な課題です。「ケアブル」は短時間で集中して現場力の高い人材を育成する仕組みとして、さらに幅広く活用が広がることが期待されます。
- 介護部門、そしてVRトレーニング事例の大賞受賞は今回が初となります。『日本e-Learning大賞』全体としてはどのような意味をもつ大賞受賞となりましたか?
- 今回は介護の教育現場におけるVRの活用でしたが、新たなテクノロジーの活用は、職場や生活のシーンに限らずあらゆる所で急速に広がっています。
一方で、教育での最新技術の活用は、まだまだ例が少ない状況です。既存のe-Learningの枠に留まることなく、進化を続ける技術の活用にチャレンジしていただき、これからも社会に役立つ製品を発掘してゆければと考えます。 - 受賞者の皆さんによるパネルディスカッションも非常に聞き応えがありましたが、今年の受賞者になにか共通するものは感じられましたか?
- 学習の効率性や学習効果が高いコンテンツや仕組みは、今や当たり前となりつつあります。それに加え、多くの方々が持つ社会的な課題や期待に応える仕組みを、情熱と使命感を持って開発されたことが、今年の受賞者に共通する点ではないでしょうか。
- 今年もたくさんの応募がありました。今年の応募作品にみられた傾向を教えてください
- かつては、学習効果を示すエビデンスが曖昧だったり、制作側の主張だけで学習者の視点があまり考慮されていないような応募作品も散見されました。近年は選定段階でこのような作品はなくなり、応募用紙の中でしっかりと記載されている傾向が見られます。
- 例年、日本e-Learning大賞トラック内にて受賞者のパネルディスカッションを開催しますが、今年はそれに加え、多くの受賞者の皆様が講演を行ってくださいました。まさに本アワードの理念である「成功事例の共有」を体現した形での開催となったのではないかと思います。
- このアワードが始まった15年前は、eラーニングに関わるベンダーや専門家による講演が中心でした。近年は、直接ラーニングに関わらない業者や個人の方も応募していただくようになりました。今年も大賞のVR活用のほか、ロボット、AI活用など枠にとらわれない、幅広いアイディアを生かした作品が多くなり、デジタルラーニングにおける広がりが期待されます。
- 最後に、来年の開催に向けての思いや方向性、応募検討者へのメッセージをお聞かせください。
- デジタル・トランスフォーメーションの進化は、職場も生活も、あらゆる環境を変革する力を持っています。グローバルでは、ラーニングに関わるデジタルの影響は驚くほどの進化をしています。一方で、日本はやっとラーニングでの活用が始まったばかりです。このアワードは、業種・業態に特化したものではなく、個人でも組織でも、誰でも参加できます。
皆様の周りで、e-Leaningの取り組みとして貢献している作品があれば、是非とも応募していただき、ラーニングの進化に貢献するチャレンジをしていただけるようお願いいたします。
第15回(2018年度) eラーニングアワード 受賞企業様
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日本e-Learning大賞
- 株式会社ソニー・グローバルエデュケーション
- KOOV for Enterprise ~ 探究心と創造力をあなたの教室に ~
- 受賞者インタビューはこちら審査委員長のコメントはこちら
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経済産業大臣賞
- 株式会社COMPASS
- AI型教材Qubena(キュビナ)
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文部科学大臣賞
- 株式会社ドワンゴ
- N予備校
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総務大臣賞
- 学校法人産業能率大学 総合研究所
- ICTを活用した正解のない学び 「新入社員研修Beyond」
-
厚生労働大臣賞
- 凸版印刷株式会社
- CoreLearn(コア・ラーン)
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ICT CONNECT 21会長賞
- エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
- 教育クラウドプラットフォーム「まなびポケット」
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医療系eラーニング
全国交流会会長賞- 大阪府立大学大学院 総合リハビリテーション学研究科
- 地域包括ケアシステムの構築を推進するリハビリ専門職の育成 -eラーニングを活用した生涯教育プログラム-
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日本電子出版協会会長賞
- ギノ株式会社
- paizaラーニング
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EdTech特別部門賞
- Catch It Play Inc.
- Catch It English
- 株式会社テレメディカ
- 体験型聴診eラーニングシステム聴診専用スピーカ『聴くゾウ』と『聴診ポータルサイト』
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SNS活用教育特別部門賞
- 保健医療経営大学、チエル株式会社、株式会社エデュプレイ
- LINE@を利用した学習環境
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VR活用教育特別部門賞
- 獨協医科大学語学・人文教育部門&情報教育部門
- 医学英語を体験型VR・ロボット連携教材で学ぶ
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アダプティブラーニング
特別部門賞- 株式会社データミックス
- ConcentrateLMS
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グローバル特別部門賞
- 株式会社 チョンダムラーニング
- タブレットベースのスマートクラスソリューション
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スポーツ教育特別部門賞
- 株式会社SPLYZA
- SPLYZA Teams 選手自ら考える力を身につけるためのゲーム分析ツール
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ダイバーシティー特別部門賞
- 株式会社Lean on Me
- Special Learning(障がい福祉専用eラーニング)
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バーチャルクラス特別部門賞
- 富士ソフト株式会社
- 新技術教育からビジネス協創へ、ソーシャルメディア連携による理解の深化から継続的な学びへの取り組み
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プログラミング教育
特別部門賞- 株式会社Z会
- Z会プログラミング講座with LEGO(R)Education
- 株式会社アプリボット
- 子供向けオンラインプログラミング学習サービス QUREO(キュレオ)
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英語4技能教育特別部門賞
- 株式会社明光ネットワークジャパン /
株式会社mpi松香フォニックス - 「明光みらい英語」-eラーニングを活用した新たな可能性
- 株式会社明光ネットワークジャパン /
-
経営シミューレション
教育特別部門賞- 株式会社ビジネスコンサルタント
- 学び方を変える 実践型eラーニング
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最適化教育特別部門賞
- 山梨OQT
- 全国医療従事者のための山梨OQT医療安全eラーニング
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人財育成 人づくり特別部門賞
- 株式会社グロービス
- 未来を切り拓く仕事力をスマホで。定額制動画学習サービス「グロービス学び放題」
-
eIJ Global賞
- GLOBEPOINT INC.
- VRWARE School
- Hunet Inc.
- Get the adventure of management, ARGO
- 独立行政法人 国際交流基金
- 日本語学習プラットフォーム「JFにほんごeラーニング みなと」の開発と運用
第15回「日本e-Learning大賞」受賞者インタビュー
- 株式会社ソニー・グローバルエデュケーション
KOOV for Enterprise ~ 探究心と創造力をあなたの教室に ~
未来教育事業部 エンタープライズ事業プロダクトマネジャー 池長慶彦 氏、
マーケティングスペシャリスト 東郷愛美 氏にお話を伺いました。
- 大賞受賞おめでとうございます。受賞の一報を聞かれたときの感想をお聞かせください。
- 池長氏:非常に嬉しく思いました。「KOOV® for Enterprise」はブロックや電子パーツといったハードウェアが注目されることが多いのですが、今回の日本e-Learning大賞ではKOOVの持つソフトウェアの強みを十分にアピールでき、それをきちんと評価頂けたことが嬉しかったです。
- 改めて、「KOOV for Enterprise」はどんなサービスですか?
- 東郷氏:KOOVはブロックで自由なかたちをつくり、プログラミングでさまざまな動きを与えて学ぶ“ロボット・プログラミング学習キット”です。ロボット制作の体験を通じて、子どもたちの探究心や創造力、未来を切り拓く思考力を育みます。
池長氏: KOOV for EnterpriseはLMS(学習管理システム)や教員用マニュアルなどがパッケージ化されており、学校や学習塾などですぐにプログラミング授業をスタートできます。 - いろいろなプログラミング教材がありますが、KOOVならではの特長は何でしょうか?
- 池長氏:従来のロボット・プログラミングは決められた対象物を動かすものが多かったのですが、KOOVはブロックでかたちを自由に作りそれをプログラミングで動かすことができます。子どもたちのイメージするありとあらゆる世界観を表現できる点が、従来の教材にはない一番の特長です。
もう一つの特長は共有機能です。KOOVで作った作品は簡単に世界中のKOOVユーザーに公開することができます。現在、多くのソフトウェアはオープンソースと呼ばれる形で運用・開発がなされています。オープンソースの世界では作成したプログラムを世界中に公開し、みんなでレビューしてもらいながら機能や品質を向上させています。KOOVではオープンソースで行われているようなレビューし合える仕組みを組み込み、子どもたち同士が自然に学び合うことのできる環境を実現しました。 - 子どもたちはどんな反応をしていますか?
- 東郷氏:実際にKOOVを導入されている学習塾に伺ったところ、生徒が自分で作成した作品に「いいね」が付いたり、他のユーザーからコメントをもらえることが強いモチベーションになっていることが分かりました。自分の作品へのリアクションが知りたくてはやく塾に行きたいというお子さんも多いようです。
池長氏:子どもが不適切なコメントや画像を投稿してしまうのではといった心配もあるかと思いますが、KOOVではAIを使って不適切な書き込みを常時チェックし、不適切と判断されたものは管理者に通知の上すぐに削除されます。したがって、保護者の方も安心して子どもに利用させることができます。 - モチベーションを上げるという意味ではバッチも導入されていますね。
- 池長氏:一つひとつのミッションをクリアする度にバッチを獲得できます。いわゆるゲーミフィケーションと呼ばれる手法で、体系的なロボット・プログラミング学習を楽しく進めることができます。
- 見た目もカラフルで美しく、デザインも洗練されています。
- 池長氏:これまでのロボット・プログラミングは、どちらかといえば男の子を対象としたデザインが多かったと思います。ですが、創造力の育成は性別に関係なく必要なものという考えのもと、設計当初から、男女問わず「面白い」「かわいい」と思えるデザインを追及しました。「ジェンダーニュートラル」をひとつのコンセプトに掲げ、インテリアとしても通用するようなデザインや色使いを目指しています。
東郷氏:実際に導入されている学校や塾の先生方から「これまでメカメカしい教材が多かったがKOOVに変えたら女の子の受講者が増えた」といった声も多く頂いています。 - すでに多くの教育現場で導入が進んでいると聞いています。
- 池長氏:個別指導Axis(アクシス)さんなどの大手学習塾、小学校や中学校、科学館など、多数導入いただいております。Axisさんでは、2018年4月1日より、全47都道府県300以上の教室でKOOVを使ったロボット・プログラミング講座を一斉開講されました。
東郷氏:小学校におけるプログラミング必修化を2020年に控え、何をどう始めていいか分からないという教育現場の方々の悩みがあります。KOOV for Enterpriseは教室単位の管理機能や、生徒単位で学習進捗管理ができるなど現場の先生をサポートする便利な機能がついており、全国に教室を展開しているような塾でもプログラミング講座の一斉導入が可能になった事例につながったと考えております。 - 今後の展望をお聞かせください。
- 池長氏:「評価」が重要なキーワードになってくるのではないかと考えています。プログラミングには複数のアプローチがあり、正解がありません。それをどのように評価するか、評価した結果をどのようにデータとして保持してどう役立てるか。そういった仕組みをこれから作り上げていきたいです。
東郷氏:すでに中国と米国でもサービスを展開しておりますが、日本発のプログラミング教材として今後さらに規模を拡大し、世界中にKOOV for Enterpriseを届けたいと思っています。
KOOV for Enterpriseのご案内はこちら:https://www.koov.io/enterprise
法人向けミニセミナー開催中。お申込みはこちら: https://www.koov.io/enterprise/seminar/
福原審査委員長のコメント
- 大賞を受賞された「KOOV for Enterprise」について受賞理由や選定のポイントをお聞かせください。
- 福原審査委員長:世の中の大きな流れと取り組みとのマッチ、これが評価のポイントのひとつです。具体的には、2020年から小学校でも必修となるプログラミングですね。プログラミング教育に関する応募作品はほかにも多数ありましたが、KOOVが優れていた点は斬新でありながら完成度が高いところです。これはリリース前に1年以上かけて教育現場で実証実験を行ったことが大きいでしょう。実際に使ってみて現場の声を聞きながら改良を積み重ね、ある程度のレベルまで引き上げることに成功しています。面白い取り組みでかつ洗練されているというのは、やはり重要なポイントでした。
- 受賞者の皆さんによるパネルディスカッションも非常に聞き応えがありましたが、今年の受賞者になにか共通するものは感じられましたか?
- 福原審査委員長:信念と情熱、そして諦めずに継続して取り組むという強い思いですね。ちょっと面白いことを思い付いたからさくっと実現してみましたというようなものは、もはや最終選考には残らなくなっています。
- 日本の教育というものに強い危機感をお持ちの受賞者の方が多かったように思います。
- 福原審査委員長:おっしゃる通りですね。何とかしなければという気持ちを、ひしひしと感じました。最終審査のプレゼンも上手い下手のレベルを超え、「何を実現したいのか」という熱意がダイレクトに伝わってくるものが多くなってきています。KOOVはその中でもレベルが高かったといえるでしょう。
- 今年もたくさんの応募がありました。今年の応募作品にみられた傾向を教えてください。
- 福原審査委員長:象徴的なテーマとしてはAIですね。なかでも、データをしっかり分析・蓄積をしてチャレンジをしているような取り組みが目立ちました。実用化に向けて完全な成熟ではないにしろ、一定のレベルには達してきたのかなという印象です。一方で、「新しいスマホアプリを作りました」というような提案はむしろ減っているように感じました。
- 『日本e-Learning大賞』は来年で第16回目となります。来年の開催に向けて方向性をお聞かせください。
- 福原審査委員長:一時期のe-Learningは、たとえば企業e-Learningなら、研修の効率化やコストダウンなどに目が行きがちでした。ですが今、学習する側が主体的に学習することで自分の価値をどう高めていくかという取り組みに、世の中全体がシフトしてきているように感じます。結果として学習者がどう変わったか、単なる知識習得ではなくどういった行動変容が起きたのか、それが社会の中でどう客観化されているか。そのレベルまで到達してはじめてe-Learningの価値があります。世の中にはこうした優れた取り組みがまだまだたくさん眠っていますから、『日本e-Learning大賞』の理念、思いをしっかりと発信することで、より多くの方にご応募いただく大賞でありたいと願っています。
2017年の日本e-Learning大賞を受賞された株式会社Digika様に、この1年の変化や成果をお聞きしました。
第14回「日本e-Learning大賞」受賞者インタビュー
- 第14回日本e-Learning大賞受賞
株式会社Digika
新!暗算学習法「そろタッチ」
2017年に日本e-Learning大賞を受賞された株式会社Digika の代表取締役社長 橋本恭伸氏に、この1年の変化や成果をお聞きしました。
- 昨年「そろタッチ」で大賞を受賞されてから1年経ちましたが、なにか変化はありましたか?
- 橋本氏:一番大きかったのは、我々の大きな励みになったということです。目に見える形で第三者機関に評価頂いたこと、しかも経済産業大臣賞を大手のZ会さんが受賞されるなど、名だたる有名企業さんの素晴らしいサービスが並ぶなか、最優秀賞を受賞させて頂けたのが本当に意義深くて。社内のメンバーはもちろん、「そろタッチ」は多くの生徒さんとその親御さんが開発に関わって下さってできたものですから、保護者さんも含め非常にうれしく、励みになったということを一番実感しています。
- 昨年の受賞時に今後は教室を増やしていきたいと話されていましたが、教室は増えましたか。
- 橋本氏:倍以上に増えました。昨年、受賞させていただいた時にはまだ関東近県のみの教室展開だったと思います。それが今月は岐阜、先月は静岡、大阪にも新しい教室ができましたし、さらに増える予定です。また、ニューヨークや香港など海外にも教室が広がっています。
- すでに海外展開されているんですか?
- 橋本氏:はい。香港の教室ではそろばん式暗算上級レベル(*)の計算力を、小学1年生の子が半年で身に付けるといったような事例も出てきています。このそろばん式暗算上級レベルの習得率は「そろタッチ」導入前は4年間通っても10%程度でした。これまで特別な能力を持つひと握りの子だけが到達できていたものが「そろタッチ」で一般化でき、海外でも、そしてそろばん未経験の先生でもこうした結果ということで、かなり成果が出ています。
- 日本から世界へと「そろタッチ」がまさに加速度的に広がっているんですね。
- 橋本氏:これまで「そろタッチ」の広がり方というのは、子供が能力開発されていく様子を目の当たりにしてびっくりされた親御さんによる口コミが主でした。それ自体も非常に強い動機付けですが、単に「計算力を高めるそろタッチ」から「権威あるアワードで最優秀賞を受賞したそろタッチ」へと大きな信頼感が付加され、生徒さんの増加という面で間違いなく力になっています。海外に出ていくときも必ず「日本e-Learning大賞を受賞した」という枕詞をつけてお話しできるようになり、自信を持って外に展開していく原動力となりました。
- 今年はeラーニングアワードフォーラム2018のスポンサーとしてブース出展をされると共に、講演も行っていただきました。
- 橋本氏:お恥ずかしい話ですが、営業活動を私一人でしかできていないものですから、まだまだアピールが足りていないのが実情です。そこで、昨年賞をいただいた場でぜひアピールをしたいということで今回出展させていただきました。
- ブースも常に人が絶えることがないほどにぎわっていましたね。
- 橋本氏:我々のダイレクトなお客様になり得る方もいらっしゃいましたし、海外に持っていきたいプロモーターの方など、いろいろな感覚の方とお会いすることができました。その場ですぐ商談がまとまったり、見学の日程調整を希望される方もいらっしゃったりと一定の手応えを感じています。会期中3回の講演をさせていただきましたが、この効果がとくに高かったように思います。
- 最後に今後の抱負をお聞かせください。
- 橋本氏:我々はいま、「そろタッチ」のクオリティを高めるというところに意識を向けています。これを日本全国、そして世界に広め、世界中の子供達の数字に対する自信を育んでいきたいと思います。
「暗算教室を始めませんか?」教室開校のご案内はこちら:http://sorotouch.jp/fc/index.php
教室に通えない方はネット生も募集中: http://sorotouch.jp/hajime/net.php
※そろばん式暗算上級……グローバル暗算検定3級以上、または「そろタッチ」のS12レベルをクリアすると上級となり、リスニングでも筆記でも以下のような問題を素早く暗算できるようになる。
・2桁8個の足し引き算を約10秒で暗算解答
・3桁×1桁の掛け算や4桁÷1桁の割り算を約7秒で暗算解答
そろタッチでは、単に桁幅を広げるだけではなく、概数を瞬時に把握し会話や生活、算数や数学につなげるといったイメージ暗算力の習得を目指している。
第14回(2017年度) eラーニングアワード 受賞企業様
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日本e-Learning大賞
- 株式会社Digika
- 新!暗算学習法「そろタッチ」
- 受賞者インタビューはこちら審査委員長のコメントはこちら
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経済産業大臣賞
- 株式会社Z会
- Z会Asteria
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文部科学大臣賞
- 九州保健福祉大学薬学部薬学科臨床薬学第二講座
- 患者ロボットとインターネットを活用した医療における身体学的評価法を学ぶためのセルフラーニングシステム
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総務大臣賞
- 株式会社葵
- 全国の仲間と楽しく学ぶ「スマホ学習塾アオイゼミ」
-
厚生労働大臣賞
- 株式会社TMJ
- 「高齢者応対研修」eラーニングサービス
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ICT CONNECT 21会長賞
- NTTアドバンステクノロジ株式会社
- 高機能オンライン学習プラットフォーム「ノウン」
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日本電子出版協会会長賞
医療系eラーニング全国交流会会長賞- 株式会社学研メディカルサポート
- 看護手順書・看護技術動画e-ラーニング「ビジュアルナーシングメソッド」
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AI・人工知能特別部門賞
- 国立情報学研究所 アーキテクチャ科学研究系 坂本研究室
- スマモチ:学習者の個性に合った方法を推薦する人工知能
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AR特別部門賞
- 東京書籍株式会社
- マチアルキ-自分でつくれるARアプリケーション-
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EdTech特別部門賞
- 株式会社mikan
- 英単語アプリ mikan
- 株式会社ガイア・システム・ソリューション
- エンゲージメント測定で指導法・教材を効果的に改善
- 株式会社 花まるラボ
- 幼少期の思考力育成教材アプリ Think!Think!(シンクシンク)
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HRTech特別部門賞
- 株式会社ビジネスコンサルタント
- 経営疑似体験ができる実践型e-ラーニング『Biz-Ex』
-
IoT 特別部門賞
- 株式会社CAIメディア
- AI・IoT活用の新開発英会話ロボットとロボットによる画期的な英会話サービスについてのご紹介
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アクティブラーニング
特別部門賞- 株式会社REKIDS
- 中学文法を「聴いてマネして録音。翻訳して書いて学ぶ」4技能育成教材・カラオケ!English
- 株式会社バンタン
- 日本最大規模の反転学習の実践~バンタンの全授業を反転学習にしたらイマドキの若者の学習傾向が見えてきた
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アプリ特別部門賞
- 株式会社 南江堂
- ザイゴット3D人体解剖 for iOS
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クール・ジャパン特別部門賞
- JCCD Studio
- 日本のプロが教えるイラストデザインスキルを言語的、時間的、経済的制約を超えて学べるプログラムを世界へ
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グローバル特別部門賞
- VISANG EDUCATION INC.
- Self-paced English learning program <englisheye>
- 株式会社タイム教育
- On-Line “Final ibt TOEFL”
- 株式会社金星出版社
- ブレディッド・ラーニング・システムの実践と成功
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プログラミング学習
特別部門賞- 株式会社Progate
- Progate
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メディカル特別部門賞
- 大阪府立大学医療看護情報システム研究グループ
- 効果的な医療効果をもたらす,ロボットを活用した服薬指導プログラム
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教室アプリ特別部門賞
- NHN テコラス株式会社
- 教室学習教材プラットフォーム – スマクラ
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語学アプリ特別部門賞
- 株式会社旺文社
- ココマナ「とにかくひとこと英語応対講座」
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語学教育特別部門賞
- 株式会社イーチャイナ
- 忙しいビジネスマンでも、スマートに、中国語(チュウゴクゴ)を学べるツール、「スマチュ」
- 株式会社LEARNie
- 小学生向けオンライン×グループレッスン英語サービス
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働き方改革特別部門賞
- コニカミノルタ株式会社 ビジネスイノベーションセンター(BIC Japan)
- ノウハウを見える化し、言葉の壁を越えて共有できる新しい仕組み「AiLingual」
-
人財育成 人づくり特別部門賞
- 教育再生実行連絡協議会
- アクティブラーニングで学ぶ「志共育」eラーニング~「志」をもった子どもを一人でも多く輩出するために~
第14回(2017年度)「日本e-Learning大賞」受賞者インタビュー
- 株式会社Digika
新!暗算学習法「そろタッチ」 - 株式会社Digika 代表取締役社長 橋本恭伸氏にお話を伺いました。
- 受賞の一報を受けたときの率直な感想をお聞かせください。
- 橋本氏:驚きました!我々23教室を展開しておりますが、規模としては決して大きくはありません。だからこそビジネスの規模などではなく、純粋にプロダクトの良さを評価して頂いたのだと非常に嬉しかったです。
- 改めて「そろタッチ」とはどのようなサービスですか?
- 橋本氏:そろばんの仕組みを応用した新しい暗算学習法です。iPadに両手でタッチして操作します。暗算を頭の中で数式を思い浮かべて計算するのではなく、珠を思い浮かべて計算をする「イメージ暗算」(そろばん式暗算)」を短期効率的に身に付けます。右脳が活発でイメージ力旺盛な5歳~8歳が学習開始の適齢期です。
- そろばんや計算力に注目された背景は何だったのでしょうか?
- 橋本氏:今、STEM教育(※)の重要性が注目されています。ところが、その基礎となる算数が嫌いだという子供が多いのです。なぜ算数が嫌いなのか?それは計算が苦手だからです。暗算のツールといえばそろばんですが、そろばん人口は減り続けています。そろばん式の暗算スキルを身に付ける場が昔ながらのそろばん塾にしかない。でも実は海外ではそろばんが流行っていたりするのです。
我々はここに着目し、そろばんを応用して幼少期に『計算力』を楽しく効率的に伸ばし、さらにグローバルに活躍する人材に共通してみられる『チャレンジ精神』や『集中力』も身に付けられる「そろタッチ」を開発しました。どんなスポーツにも体幹トレーニングが生きるように、STEMの基礎となる数字に対する自信と関心が、これからの世界を生きる子供たちの可能性を最大限に引き出してくれると考えています。 - ほかのサービスにはない、「そろタッチ」の特長や強みは何ですか?
- 橋本氏:弊社のスタッフは私以外全員が主婦なんです。スタッフのママ目線はもちろん、生徒の保護者の皆様からも日々忌憚ないご意見、ご家庭での様子などをフィードバックいただき、逐一「そろタッチ」に反映させています。母親の子供への気持ちって一番強い当事者意識ではないでしょうか?そういった意味では徹底的にユーザー側の視点にたって開発されたプロダクトだからこそ、親御さんにも安心して使って頂けているのではないかと思います。
また、iPadなのでデータが全部取れるというのも大きなポイントです。学習進捗や他の生徒さんの頑張りをランキング等で毎日確認できることが、楽しく継続できる動機付けになっています。 - 今後の展望をお聞かせください。
- 橋本氏:「そろタッチ」はネットでも学べますが、教室だけのアクティビティや励まし合える友達と一緒に学べる教室生は、継続学習のモチベーションの維持向上に大変重要な役割を果たすため、全国にもっと教室を増やしていきたいですね。
「そろタッチ」は計算に特化していますので、その先の文章題や図形などのコンテンツをお持ちの方、低学年向けのコンテンツをお探しの学習塾さんなど、さまざまな方と協業できれば、よりお子さんのためになるサービスがご提供できるかと思います。「子供の自己肯定感を育て、子供たちのもつ可能性を最大限引き出すことに貢献する」が弊社のミッションです。ご賛同いただけるパートナーさんをぜひ募集しております!
教室開校:http://sorotouch.jp/fc/index.php
教室に通えない方はネット生も募集中: http://sorotouch.jp/hajime/net.php
※STEM教育……Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)を重視した教育。
福原審査委員長のコメント
- 大賞を受賞された「そろタッチ」について受賞理由や選定のポイントをお聞かせください。
- 福原審査委員長:「そろタッチ」はシンプルでわかり易いけれど、ICTをしっかりとうまく使っていますよね。ポイントは「古くて新しい」こと。そろばんという、計算機としてはほとんど寿命が終わったシステムがICTの力で見直され、新しい命を与えられているという点が秀逸です。すべてが目新しいものではなく、古くから積み重ねられてきた良さを生かしています。
さらに付け加えるならば、取り組んでいる方々の熱意が素晴らしかった。日本e-Learning大賞はテクノロジーだけでなく、ビジネスの可能性や展開も含めて評価をしていますので、「そろタッチ」に関わる皆様の熱意と今後の拡がりの可能性、そういったものを含め高く評価しました。 - 応募者の熱意はどこでチェックされているのでしょうか?
- 福原審査委員長:最終審査のプレゼンテーション、そして質疑応答です。とくにこちらからの質問に対する答えと対応が重要なポイントとなります。書類や一次審査ではそうでもなかったものが、最後のプレゼンテーションと質疑応答で大きく評価を上げるケースもあります。ですので、1件1件しっかりと話を聞き、質疑をして評価するというプロセスを大事にしています。
- 今年は122の応募がありました。今年の応募作品にみられた傾向を教えてください。
- 福原審査委員長:今年は初等中等教育向けのサービスが増えました。なかでもアプリが多かったです。「そろタッチ」もそうですね。また、新しい傾向としてはAIを活用した取り組みが目立ちました。昨年あたりから見られるようになりましたが、研究段階のものがほとんどでした。それが少しずつ現場のサービスや実用化に近づいてきている印象です。キーワードとしては働き方改革、介護支援や高齢者対応に対する取り組みが例年より増えました。
- 来年はe-Learning大賞も第15回目を迎えます。どのような開催となりそうですか?
- 福原審査委員長:「e-Learning」という言葉は、昔から知っている方にとっては少々古くなった気がするかもしれません。しかしながら「学びをeで支える」すべてのものを指しますから、むしろ“ICT活用の象徴”ともいえる、ますます重要なキーワードであると言えるでしょう。そのなかで日本e-Learning大賞は、単にテクノロジーを使うと楽になりますよではなく、「人の価値を高めることをeで支えていく」というのがコアコンセプトです。こうした思いをしっかりと発信することで、より多くの方にご応募いただくアワードでありたいと願っています。応募、受賞される可能性のある取り組みがまだまだ世の中に眠っていると思いますので、来年の開催も楽しみにしています。
第13回(2016年度) eラーニングアワード 受賞企業様
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日本e-Learning大賞
- スタディプラス株式会社
- 学習管理プラットフォーム「Studyplus」
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経済産業大臣賞
- TANREN株式会社
- 昨日の私を超える!ナレッジシェアアプリTANREN
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文部科学大臣賞
- 広尾学園、NPO法人Asuka Academy
- グローバルなOERコンテンツを活用した次世代アクティブ・ラーニングの取り組み
-
総務大臣賞
- 株式会社 MetaMoJi
- MetaMoJi ClassRoom~子どもの成長や授業内容に応じて使えるリアルタイム授業支援アプリ
-
厚生労働大臣賞
- 一般財団法人操風会 岡山旭東病院
- 医療現場に特化したeラーニングシステム ~シュミレートによる緊急時・急変時の対応精度の向上~
-
EdTech部門賞
- 第一学院高等学校、株式会社ウィザス
- 教室での授業を超える、 ライブ配信授業 実現への挑戦
- 株式会社コードタクト
- ブラウザだけでカンタン協働学習・アクティブラーニング「schoolTakt」
- 株式会社しくみデザイン
- クリエイティブシンキングの力を育むアプリ「Springin’(スプリンギン)」
-
アクセシビリティデザイン
特別部門賞- 神戸大学大学院保健学研究科
- 精神障がいを持つ方でも、使いやすい・学びやすいword2010e-ラーニング
-
アクティブラーニング
特別部門賞- 株式会社Findアクティブラーニング
- ウェブで授業見学Find!アクティブ・ラーニング
- 株式会社マピオン
- アクティブラーニングマップ
- 立命館守山中学校、立命館守山高等学校
- 生徒が作る学習プラットフォーム。立命館守山RICS(リックス)
-
オープンエデュケーション
特別部門賞- 国立大学法人 北海道大学
- OERを活用した教育改善を推進する北海道大学オープンエデュケーションセンターの活動
-
グローバル特別部門賞
- MEDIOPIA TECH Corp.
- クラウド基盤SaaS型Eラーニングプラットフォームサービス「KNOTZ]
- 株式会社Axissoft Corporation
- VODBOX
- SIGONGmedia Co., Ltd.
- Innovative Smart Learning Platform: i-Scream S
-
コールセンター特別部門賞
- 三井住友海上火災保険株式会社
- 「三井住友海上コンタクトセンター3年大学」~ありがとうが溢れる日本一のコンタクトセンターを目指して~
-
シミュレーション特別部門賞
- 広島大学学習工学研究室
- シミュレーションによる誤りの可視化システム Error-Based Simulation
-
プログラミング教育
特別部門賞- キラメックス株式会社
- TechAcademy~オンライン学習システムで世の中のエンジニア不足を最速解消~
- 株式会社for Our Kids
- さわれるプログラミング教材ロボット「PETS」
-
ヘルスケア経営特別部門賞
- エルゼビア・ジャパン株式会社
- すべての医療従事者のための医療安全研修 e-ラーニングツール 『SafetyPlus』
-
介護教育特別部門賞
- 株式会社みらい町内会
- しるべ倶楽部
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看護教育特別部門賞
- 株式会社メディカ出版
- 臨床看護のeラーニングCandYLink(キャンディリンク)-学ぶ人も教える人も実践が変わる!-
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教育ビッグデータ特別部門賞
- 株式会社デジタル・ナレッジ
- LMSの拡張機能として作成した正誤情報に着目した『弱点タグクラウド』
- 国立大学法人九州大学
九州大学基幹教育院ラーニングアナリティクスセンター - データドリブンな教育改善を支援するM2B(みつば)システム
第12回(2015年度) eラーニングアワード 受賞企業様
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日本e-Learning大賞
- 株式会社サカワ
- ハイブリッド黒板アプリ「Kocri(コクリ)」
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経済産業大臣賞
- Classi株式会社
- Classi -先生とともに生徒の学びを支援する学習プラットフォーム-
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文部科学大臣賞
- 学校法人桜丘 桜丘中学・高等学校
- 生徒・教職員の創造性を刺激する,iPadがある学校生活
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総務大臣賞
- 株式会社EnglishCentral
- 最先端技術とプロの英会話講師たちが生み出す英語学習の新たな可能性- EnglishCentral
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厚生労働大臣賞
- 北里大学病院看護部・北里大学東病院看護部
- コンピテンシー理論を基盤とした看護職のキャリア開発を支援するeポートフォリオ
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EdTech部門賞
- 株式会社ソニー・グローバルエデュケーション
- 世界最大級!日本発!全世界の小中学校の生徒や大人までもが参加する、ネット上で開催するグローバルな算数
- 株式会社リップル・キッズパーク
- 英剣伝説 ~英語でRPG~
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アクティブラーニング部門賞
- 株式会社朝日ネット
国立大学法人小樽商科大学 - respon(レスポン)で実現する次世代コミュニケーション・ラーニング
- 株式会社朝日ネット
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アプリ部門賞
- 株式会社Z会
- Z会iPadスタイル
- 株式会社旺文社
- 学習応援アプリ「ターゲットの友」
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ウェアラブル部門賞
- 一般社団法人
野菜プラネット協会・京都情報大学院大学 - ウェアラブル・ドローンカメラを用いた次世代農業人材育成の反転学習用コンテンツの開発
- 一般社団法人
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学習モチベーション
アップ部門賞- 株式会社学研パブリッシング
凸版印刷株式会社 - 学びゲット!
- 株式会社学研パブリッシング
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グッドアイディア部門賞
- 株式会社イー・コミュニケーションズ
- 試験市場が大きく変わる~クラウドテストプロクターサービス~
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グローバル人材育成部門賞
- NPO法人 Asuka Academy
- 「MITコンピュータサイエンスとプログラミング入門」 世界最高の大学講義を日本語で無料で学ぼう
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グローバル部門賞
- Ubion Co., Ltd.
- COURSEMOS
- Tekville.com Inc.
- Web-based Algorithm Simulator for S/W Educations
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ゲーミフィケーション部門賞
- グリー株式会社
- 魂の交渉屋とボクの物語 ーSoul Negotiatorー
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スマート学習部門賞
- 法政大学 国際文化学部 鈴木靖研究室
- 外国語の「読む」「書く」「聞く」「話す」力を育てるスマートフォン教材
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ナイストレーニング部門賞
- 株式会社SRJ
- みんなの速読英語
- 株式会社ベネッセコーポレーション
- 月1万人以上の小学生がオンラインで英会話!レベル別英語教材Challenge English
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ニュービジネスモデル部門賞
- 株式会社トライグループ
- 映像授業は永久0円で、質問ができる映像学習サービス『Try IT(トライイット)』
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ニューメソッド部門賞
- 岡山大学 寺澤研究室
- 教育ビッグデータで変わるe-learningと教育:スケジューリング技術 & 紙とデジタルの融合技術
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ビジネスモデル部門賞
- 楽天株式会社
- 楽天大学 RUx
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ベストスマイル部門賞
- 株式会社リクルートマーケティングパートナーズ
- 勉強サプリ
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ファン投票部門賞
- 株式会社グローバルパートナーズ
- 保護者と先生で共有する、幼児・初等教育向けeポートフォリオ/教育SNS「ストーリーパーク」
第11回(2014年度) eラーニングアワード 受賞企業様
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日本e-Learning大賞
- 株式会社ドリコム
- えいぽんたん!
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経済産業大臣賞
- アルクテラス株式会社
- Clear -勉強ノート共有プラットフォーム-
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文部科学大臣賞
- NPO法人eboard
- 低学力層でも理解できる!小学生から高卒認定試験までサポートした無料学習サイトeboard
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総務大臣賞
- 株式会社LoiLo
- タブレット時代の授業支援アプリ『ロイロノート・スクール』
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厚生労働大臣賞
- ビジネス・ブレークスルー大学
- 国際的視野と開拓者精神を有する人材の育成に効果のあるBBT大学とAirCampusの取組
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EdTech部門賞
- 株式会社ディー・エヌ・エー
- アプリゼミ 小学1年生講座
- 株式会社ビズリーチ
- 友だちと競える暗記帳アプリ zuknow
- 株式会社マイデスク
- 教育ビジネス新規参入者の強い味方!!無料で使えるオンライン学習システム「edulio」
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学習記録賞
- 株式会社ジンジャーアップ
- TinCan/ LRS(正式名称:”Experience API”)の自主開発と普及推進
- 株式会社デジタル・ナレッジ
- クラウド型LRSサービス「Mananda(マナンダ)」
- 特定非営利活動法人
日本イーラーニングコンソシアム
モバイルラーニングコンソシアム
(共同プロジェクト) - TinCanプロジェクト
- 北海道医療大学薬学部
- 学習ログから学生の成長プロセスを読み解くことを実現した科目横断型教育支援システム
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eポートフォリオ賞
- 東京学芸大学 准教授 森本康彦
- eポートフォリオ2.0に基づいた新時代eポートフォリオ ~小・中・高等学校向け「まなふりくん」~
- 東京慈恵会医科大学 医学部看護学科
- 看護学生の主体的学習力獲得を支援するelectronic-portfolioシステム
- 日本データパシフィック株式会社
- 「eポートフォリオコンテナ」によるパフォーマンス評価の支援
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MOOC賞
- 日本オープンオンライン教育推進協議会
東京大学大学院情報学環・反転学習社会連携講座
gacco - 日本初のMOOCサービスとなるJMOOC公認プラットフォーム「gacco」の開設と運用
- 日本オープンオンライン教育推進協議会
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グローバル賞
- 株式会社 知識 (JISIK Corporation, South Koreal.)
- Leedovoca (リドー・ボカ)
- 4CSoft Inc
- Active Tutor – Social learning service platform
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ベストプラクティス賞
- 株式会社神戸製鋼所 /
コベルコ建機株式会社 - 全世界共通アフターサービスエンジニア教育ツールとしてのeラーニング活用
- 佐野日本大学中等教育学校・高等学校
- デジタルキャンパス構想~いつでも どこでも 学べる環境の実現へ~
- 市立豊中病院 医療情報室
- eラーニングを中心とした院内研修環境の整備
- ソニー株式会社
- 実習を組み込んだe-Learningによってグローバルな製品開発力を高める「設計品質基礎講座」
- 本田技研工業株式会社
- Honda環境検定
- 株式会社神戸製鋼所 /
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ニューテクノロジー賞
- 金沢工業大学
- KIT数学ナビゲーション
- 前橋工科大学 教授 原島秀人
首都大学東京 准教授 神田明延
千葉商科大学 准教授 山内真理
日本福祉大学 教授 佐藤慎一
長崎国際大学 講師 ローソン・トム - LMSの連結から生まれるリソースの共有と恊働学習
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ベストスマイル賞
- 株式会社アップ
- 入院していても皆とつながる!全国の長期入院する子供たちに授業を届けたいという想いが形に!
- 株式会社ベネッセコーポレーション
- デジタルの利点を活かしてお子さまの「わかるっておもしろい!」を引き出す<チャレンジタッチ>
過去のeラーニングアワード 受賞企業様一覧
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第1回(2004年度) ― 第10回(2014年度)